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男性達の考えや心中が“ノイズ”としてさらけ出される”ニュー・ワールド”が描かれるSFエンターテインメント『カオス・ウォーキング』がいよいよ劇場公開!

2021年11月9日

(C)2021 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved

 

地球を離れ、別の星に移り、互いの考えが“ノイズ”という形で現れてしまう世界で生活する人類を描く『カオス・ウォーキング』が11月12日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『カオス・ウォーキング』は、パトリック・ネスによるSF小説「混沌(カオス)の叫び」3部作の第1部「心のナイフ」を基にしたSFアクションアドベンチャー。西暦2257年、汚染した地球を旅立った人類は新たな星「ニュー・ワールド」にたどり着くが、その星では男達の頭の中の考えや心の中の思いが「ノイズ」となってさらけ出されてしまい、女は死に絶えてしまう。ニュー・ワールドで生まれ育った青年トッドは、一度も女性を見たことがなかったが、ある時、地球からやって来て墜落した宇宙船の生存者ヴァイオラと出会う。初めて見た女性のヴァイオラに恋心を抱くトッドは、ヴァイオラを利用しようとする首長のプレンティスから彼女を守ろうと決意。逃避行の中で2人は、星に隠された驚くべき秘密を知る。

 

本作では、『スパイダーマン』シリーズのトム・ホランドが主演、『スター・ウォーズ』シリーズのデイジー・リドリー、『アナザーラウンド』のマッツ・ミケルセンらが共演。『オール・ユー・ニード・イズ・キル』『ボーン・アイデンティティー』のダグ・リーマン監督がメガホンをとった。

 

(C)2021 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved

 

映画『カオス・ウォーキング』は、11月12日(金)より全国の劇場で公開。

男達の頭の中の考えや心の中の思いだけが外に漏れ聞こえてしまう謎の星。パトリック・ネスによって2008年に出版されたSF小説が2020年代の今に映像化される意義があると感じる。局地的な男性社会のムラ、現実的には存在してほしくない。だが、会社の職場もムラだと考えると、存在するといっても過言ではない。どれだけ息苦しいか想像できるムラ社会が目の前で展開されていく。そんな状況下に一人の女性という異物が巻き込まれると、守ろうとする者と排除しようとするものの二者対立が勃発してしまう。以降、女性を巡る攻防はまさにカオスとなっていく。

 

なお、女性の頭の中の考えや心の中の思いは、男性側には分からない。それが、おもしろいと捉えるか、未知のものに対する恐怖となるか。考えれば考えるほどに興味深い舞台設定である。さらに主人公となるのは、若い男女だ。突飛な設定のSFの中に、思春期の悩みを盛り込んでいる作品となっている。さらに、現実社会のメタファーを盛り込み、人生の本質たるものを表現していることに気づく。なぜ女性がいないムラ社会が作られていったのか。根源的な理由に気づいた時、現実社会に目を向けていくことが出来るか試される秀作となっている。

 

 

 

 

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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