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現代社会におけるヤクザと家族の実像、その終焉を描く『ヤクザと家族 The Family』がいよいよ劇場公開!

2021年1月21日

(C)2021『ヤクザと家族 The Family』製作委員会

 

1999年、2005年、2019年という3つの時代を背景に、ヤクザとして生きた男の姿を通して現代日本の姿を見つめる『ヤクザと家族 The Family』が1月29日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『ヤクザと家族 The Family』は、時代の中で排除されていくヤクザたちの姿を3つの時代の価値観で描いていくオリジナル作品。1999年、父親を覚せい剤で失った山本賢治は、柴咲組組長である柴崎博の危機を救う。その日暮らしの生活を送り、自暴自棄になっていた山本に柴崎は手を差し伸べ、2人は父子の契りを結ぶ。2005年、短気ながら一本気な性格の山本は、ヤクザの世界で男を上げ、さまざまな出会いと別れの中で、自分の「家族」「ファミリー」を守るためにある決断をする。2019年、14年の出所を終えた山本が直面したのは、暴対法の影響でかつての隆盛の影もなくなった柴咲組の姿だった。

 

本作では、『新聞記者』の藤井道人さんと河村光庸さんがそれぞれ監督とプロデューサーを務めた。初共演となる綾野剛と舘ひろしが、父子の契りを結んだヤクザ役を演じている。また、山本のクラブで働き、のちに彼の恋人となる工藤由香役で尾野真千子さん、山本の兄貴分にして柴咲組の若頭である中村努役で北村有起哉さん、山本の悪友の1人でのちにヤクザとなる細野竜太役で市原隼人さんが出演。そして柴咲組のシノギを手伝い、山本に憧れる木村翼役を磯村勇斗さんが務め、翼の母親であり山本を見守る木村愛子を寺島しのぶさんが演じる。さらに柴咲組組員役で菅田俊さん、康すおんさん、二ノ宮隆太郎さんが参加。柴咲組と抗争を繰り返す侠葉会会長である加藤雅敏役には豊原功補さん、その若頭補佐である川山礼二役には駿河太郎さん、そして侠葉会と癒着する静岡県警組織犯罪対策本部の刑事である大迫和彦役には岩松了さんがキャスティングされた。

 

(C)2021『ヤクザと家族 The Family』製作委員会

 

映画『ヤクザと家族 The Family』は、1月29日(金)より全国の劇場で公開。

ヤクザという生き方を選び、時代の潮流に翻弄されながらも、人として懸命に生きようとする主人公・山本の姿に、本来の意味での”任侠らしさ”を感じた。舘ひろしさん演じる柴咲組の親分もさることながら、綾野剛さんの『新宿スワン』を経て、チンピラから極道まで自由自在に演じ分けることができる実力に、アウトロームービーの存続が確約されたような気すらしてしまう。今回、綾野剛さんに匹敵するほど若手で実力を見せたのが磯村勇斗さん。過去に演じてきた殺し屋やツッパリの役などがハマっていたように、彼の醸し出す卑怯でありながらもどこか計算高い表情や、睨みを効かせたときの鋭さは、作品の中でも極めて存在感を放ち、観た人の印象に残ること間違いなしだ。

fromねむひら

 

ヤクザ映画の新時代。

 

タイトルの通り、”家族”に焦点を当てた今作は、1999年、2005年、2019年と3つの時代を舞台に、綾野剛さん演じる山本賢治と彼を取り巻く環境を日本映画界注目の藤井道人監督が描いていく。変わりゆく時代に、変わらない想いや信条を貫く彼らの姿と、それらを置き去りにし、アップデートされて行く社会の姿に、今までのヤクザ映画とは違うリアルを感じた。作品の構成、主題柄、かなり観やすい作品となっているので、この作品を機に、往年のヤクザ映画の門戸を叩いてみるのも、面白いかもしれない。

from関西キネマ倶楽部

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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