“ビートルズの存在しない世界”を描く『イエスタデイ』がいよいよ劇場公開！
（C）Universal Pictures
ある日、突然“ビートルズ“の存在が消えてしまった世界を舞台に、無名ミュージシャンの男性がスターになる様を描く『イエスタデイ』が、１０月１１日（金）より全国の劇場で公開される。
映画『イエスタデイ』は、「ザ・ビートルズ」の名曲の数々に乗せて描くコメディドラマ。イギリスの小さな海辺の町で暮らすシンガーソングライターのジャックは、幼なじみの親友エリーから献身的に支えられているものの全く売れず、音楽で有名になる夢を諦めかけていた。そんなある日、世界規模の瞬間的な停電が発生し、ジャックは交通事故で昏睡状態に陥ってしまう。目を覚ますとそこは、史上最も有名なはずのバンド「ザ・ビートルズ」が存在しない世界になっていた。彼らの名曲を覚えているのは世界でただひとり、ジャックだけで……。
本作では、『トレインスポッティング』『スラムドッグ＄ミリオネア』のダニー・ボイル監督と『ラブ・アクチュアリー』の脚本家リチャード・カーティスがタッグを組んだ。イギリスの人気テレビドラマ『イーストエンダーズ』のヒメーシュ・パテルが主演を務め、『マンマ・ミーア！ ヒア・ウィ・ゴー』のリリー・ジェームズ、『ゴーストバスターズ』のケイト・マッキノンが共演。シンガーソングライターのエド・シーランが本人役で出演する。
（C）Universal Pictures
映画『イエスタデイ』は、１０月１１日（金）より、全国の劇場で公開。
ザ・ビートルズがいない世界で、ザ・ビートルズを表現する。いわば一種の離れ業を以て、ザ・ビートルズへの愛情を最大限に表現した作品として仕上げられた。そんな世界は現代の音楽好きにとって幸せなのか提示されているように感じる。ザ・ビートルズがいない世界においてどんな音楽が存在しているのか。大いに影響を受けているあのバンドが存在せず、独自の世界観を持っているあのバンドが人気を博している。それらを探っていくだけでも本作はおもしろい。
誰も知らないザ・ビートルズの曲で、売れてしまう。それは、一見嬉しいことのように感じてしまう。だが、自分だけが知っている楽曲で売れてしまう罪悪感を抱えてしまうよな。ザ・ビートルズへの愛情を本質的に見極めると…本作が放つメッセージを思う存分に受け取った気がする。
本作は、ポール・マッカートニーやリンゴ・スター、そして、ジョン・レノンとジョージ・ハリスンの関係者から楽曲の使用が全面的に許されて成立した作品だ。「Yesterday」「Hey Jude」「In My Life」など様々なテイストを持つザ・ビートルズの楽曲が主人公のジャックによって歌われている。本人の愛情もヒシヒシと感じられた。
なお、本作の終盤には、予想外の出来事が起こる。まさか、まさか…の歓喜の瞬間となった。それだけを見れただけでも感動してしまうひと時だ。まさに映画でしか起こり得ない奇跡の体験をすることになる。本作を観れて本当に良かった…！
Related Posts
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
- 最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします！
