Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

  • facebook

少年みたいなピュアな気持ちで楽しんでってやぁ!『WALKING MAN』ANARCHY監督を迎え舞台挨拶開催!

2019年9月26日

吃音症の青年がラップミュージックと出会い、人生を切り拓いていく様を描きだす『WALKING MAN』が10月11日(金)より全国の劇場で公開される。本公開に先駆け、9月26日(木)には、大阪・梅田の梅田ブルク7にANARCHY監督を迎え、舞台挨拶が開催された。

 

映画『WALKING MAN』は、ラッパーのANARCHYさんが自身の実話を盛り込みメガホンを取り、野村周平さんを主演に描いた初監督作品。川崎の工業地帯で母と思春期の妹ウランと暮らすアトム。極貧の母子家庭の家に育ち、幼い頃から人前で話すことも笑うことも苦手なアトムは不用品回収業のアルバイトで生計を立てる毎日を送っていた。ある日、母が事故により重病を負ってしまうが、一家は家計が苦しく保険料を滞納していた。ソーシャルワーカーからアトムたちに投げつけられる心ない言葉。そんな過酷な日常の中、アトムが偶然出会ったのがラップだった。野村さんがアトム役を演じ、優希美青さん、柏原収史さん、伊藤ゆみさん、冨樫真さん、星田英利さん、渡辺真起子さん、石橋蓮司さんら俳優陣のほか、T-Pablow、WILYWNKA、Leon Fanourakis、じょう、LETY、サイプレス上野、hMzといったラッパーたちも顔をそろえる。企画、プロデュースを『地雷震』『スカイハイ』等で知られる漫画家の高橋ツトムさんが務めた。

 

上映前に、ANARCHY監督が登壇。地元関西にお客さんが集まったことを喜び感謝しながら語った舞台挨拶となった。

 

自らを育て上げた京都の向島団地について、ANARCHY監督は「何もないところなんですよね。団地しかない町と話し「何もない町でRAPに出会って、映画を作れるまでになりました」と感慨深い。「自分の中で今までメッセージにしてきたことや歌ってきたこと、音楽で表現出来なかったことを映画を通して表現出来た」と自負しており、集まったお客さんに観てもらうことを楽しみにしている。

 

これまでに作ってきた音楽は、自身とトラックメイカー等との共同制作チームで制作してきた。映画の場合は「沢山の人の力を借りないと作れないものだった。出来上がった達成感は音楽制作の時とは違っていた」と実感する。今作が初監督作品となったが「えらいものに手を出してしまった」と吐露しながらも「今自分が出来ることを精一杯詰め込んだ。RAPやHIP HOPが分かる人も知らない人にも届くような映画になっている」と伝えた。音楽制作ではPVも撮っているが、違いを感じており「様々なスタッフが何十人といる中で、”スタート”し”カット”をして、様々な判断を全部自分で決めていかないといけない」と、監督という大役を出来たことを誇りに感じている。また、同時に「凄いものに手を出してしまった」と言わざるを得なかった。

 

主演の野村周平さんとは撮影以前からの友人である。今回、様々な役者を想像しオファーしていたが、台本を読んで「僕やりますよ」と言ったのが野村さんだった。「彼がいなければこの映画は完成しなかったし、これだけの人が集まってくれなかった」と明かし、感謝の気持ちを惜しまない。普段は、野村さんが遊んでいる時を多く見ており、真剣に演じている姿を見たことがなかった。今回、難しい役を演じてもらったが「彼はアトムを自分の体に入れて、僕が指示する必要がない程に完ぺきな演技をしてくれた」と太鼓判を押す。

 

自身がこれまでに取り組んできたRAPについて「様々なコンプレックスや育ちの悪さ等のマイナスな部分をプラスに出来る」と捉えており「俺は今になって、向島に生まれて良かった」と感謝している。「様々な逆境を武器にしてラッパーになれた」と自らを表し「主人公のアトムが良くない環境からRAPに出会って歌っていくストーリーは自分の中から出て来た」と解説。「周平君がアトムになりきってくれたように、アトムの気持ちになって台本を作り映画を作ってきた」と音楽と映画の共通点を述べ「僕もアトムになりきって、アトムの気持ちを考えていつも通りに書けたので注目してほしい」と伝えていく。最後に「ANARCHYの映画楽しみにしてた?野村周平いないでごめんな。少年みたいなピュアな気持ちで『WALKING MAN』を楽しんでってやぁ」とHIP HOPのリズムで舞台挨拶を締め括った。

 

映画『WALKING MAN』は、10月11日(金)より全国の劇場で公開。

Related Tags:
キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

Popular Posts