戦場で死にかけた男たちが国を相手に詐欺計画!『天国でまた会おう』がいよいよ劇場公開!
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第1次世界大戦直後のパリを舞台に、出自も性格もまったく異なるふたりの男が巻き起こす前代未聞の詐欺事件を映し出す『天国でまた会おう』が、3月1日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『天国でまた会おう』は、第1次世界大戦後のフランスを舞台に2人の帰還兵が企てた大胆な詐欺事件を描くクライムドラマ。第1次世界大戦の終結目前、仏軍のプラデル中尉からの不条理な攻撃命令に従ったエドゥアールは、小心者の簿記係・アルベールの命を助け、顔に重傷を負ってしまう。良家の御曹司で才能あるアーティストであるエドゥアールは家族にも会いたくないと戦死を偽装。そんな彼をアルベールは手伝うことに。戦後、パリに戻った2人は貧しい共同生活をスタートさせる。そんな折、かつて彼らの上官だったプラデルが財を築いていたことを知った2人はある壮大な詐欺計画を企てる…
本作では、エドゥアール役を『BPM ビート・パー・ミニット』のナウエル・ペレーズ・ビスカヤートが演じ、本作の監督を務めたアルベール・デュポンテルが相棒のアルベール役で出演している。
映画『天国でまた会おう』は、3月1日(金)より、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマ、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸、京都の T・ジョイ京都をはじめ、全国の劇場で公開。
観た後にこんなに悲しく、どうしようもないほどに感情的な気分になるのは、本作が表面的ではなく、歴史を織り交ぜながら上手くファンタジーと融合させ、心の深い部分に入り込むような話の作りだから。
戦争で不幸を被り、国に対して仕返しをする2人の元兵士の物語。簡単に説明できてしまうが、内容はそこまで簡単な話では無い。父と子の物語でもあり、第一次世界大戦後のフランスの社会問題でもあり、情の深い人間の話でもあった。フランスは第一次世界大戦で150万人(第二次世界大戦の3倍)の人間が死んでいる。それだけ墓の数があっても良い。慰霊碑の話や葬儀の詐欺問題が現実にあっただろう。だから、エドュアールとアルバートの企ては大問題であり、大問題だからこそエドュアールが戦争で被った絶望をそこで上手く表現している。
話の展開のさせ方が素晴らしく、思わず原作を読みたくなった。英題は”See You Up There”、邦題は原題”Au revoir la-haut”をほぼそのまま意訳している。どのタイトルも同じ意味で観た後に「天国でまた会おう」と呟きたい。
最後にとても重要な情報を、涙を拭くハンカチは必須…!
from君山
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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