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大阪出身二宮健監督商業デビュー作品『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY リミット・オブ・スリーピング ビューティ』!桜井ユキさんと共に凱旋舞台挨拶開催!

2017年10月28日

10月28日(土)より、大阪・梅田のシネ・リーブル梅田で、新進気鋭の映画監督二宮健さんの商業デビュー作品『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY リミット・オブ・スリーピング ビューティ』が公開。公開初日には、公開を記念して主演の桜井ユキさんと二宮健監督を迎えて舞台挨拶とサイン会が開催された。

 

映画『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY リミット・オブ・スリーピング ビューティ』は、二宮健監督のインディーズ作品『眠れる美女の限界』を商業映画デビュー作としてセルフリメイクした作品。小さなサーカス団でマジシャンの助手をしている29歳のオリアアキ。女優を夢見て上京し、サーカスに入団した10年前はまだ若く美しかったアキも、30歳を目前に生きる目標すら見失っていた。アキはステージの上で、マジシャンの催眠術にかかる演技をしているうちに、彼女の妄想と現実の境界が揺れるようになる。自分が歩んできた人生、そして過去の疑問と屈折ばかりがアキの中を駆けめぐる。そんな精神状態のアキにとって、唯一の美しい思い出は、恋人カイトとの時間だった…

 

上映後、満員状態の中、桜井ユキさんと二宮健監督、梅川治男プロデューサーが登壇。まずは桜井さんから「上映後なので、お話しできることが沢山あります。ぜひいろんな話を三人で出来たら」と、二宮監督からは「ここは凄い思い出深い映画館なので、こうやってお話しできて嬉しいです」と感謝を伝え、舞台挨拶は始まった。

 

二宮監督は大阪生まれ、大阪芸術大学の出身。お客さんからは”お帰りなさい”コールを受け、照れながら「小学生時代に初めて来て、ずっと様々な映画を教えてもらった」と現在の場所が梅田ガーデンシネマだった頃を思い出し、感慨深げ。今作が初主演である桜井さんは「公開の前に2回観ましたが、主演だという実感は未だにない。取材を受けさせて頂いた時、”私、いっぱい出ているな”と感じた。まだ余裕がない」と正直な気持ちを話す。

 

桜井さんは、主人公のオリアアキの17歳から29歳まで演じた。キャラクターづくりについて「特に意識していなかったが、髪型や衣装で変化をつけ、外部的要素に助けてもらった」と述べると、二宮監督は「謙虚な方なので」とフォロー。桜井さんは「11日間で撮ったので、シーンごとにウィッグを替える日々。毎日を必死に過ごしていた」と振り返る。梅川プロデューサーは「二宮監督と企画の準備を始めたのが一昨年の秋。丸々1年間を準備に費やし、去年の秋に11日間で撮り、編集に半年以上かけた作品。事前に桜井さんや監督と打ち合わせをしていたが、撮影が始まると様々なシーンを撮らないといけないので、皆ヘロヘロだった」と明かす。

 

今作では、最近の日本映画にあまりないカラフルな映像表現で銃撃シーン等が描かれている。二宮監督は、血が出るシーンを嫌がる人でも楽しく観られるように演出した。梅川プロデューサーは「監督からのアイデアが凄い。どうしても予算による限界がある。その度に監督からこうやったらどうだと提案がある。血糊を出すと、ロケ現場がお金がかかり貸してくれない。結果的に、血糊より格好良かった」と満足している。

 

二宮監督は、桜井さんを起用した理由について「どういう人がオリアアキを演じたらいいのか梅川さんと話し合った。今作は僕の自主映画のリメイクになるが、今回のオリアアキはパワフル、ポジティブでガツガツいく。それなら桜井さんが合っているという話になり、お願いした」と明らかにする。二宮監督の演出について、桜井さんは「監督は頭の中にあるイメージを伝えてくださるので難しいところもあるが、世界観を理解しやすい。行動として示されるよりも、感覚や感情面で演出をしてくださるので、凄く楽しかった」と振り返る。

 

オリアアキの恋人カイト役として、高橋一生さんを起用した理由を二宮監督は「一生さんのことが好きだから起用した」と照れながら話すと共に「現場では素晴らしかった。スマートで優しく繊細な方。こんな一生さんを観たいという僕の気持ちは存分に注ぎ込まれているはず」と確信。桜井さんは「聡明な方だろうとお会いする前から思っていた。少年っぽい雰囲気も持った方で、よく三人で話していた」と思い出す。二宮監督からも「話を振ると、ずっと喋っていた。永遠に話していても話が面白く飽きない」と好印象。梅川プロデューサーにとっては「10数年の付き合い。ずっと真面目に舞台をやっている。本人が今の状況を一番戸惑っているかもしれない。やっと一生君の魅力が世間に出た」と嬉しい気持ちだ。

 

作中では、桜井さんと高橋さんとの屋上でのシーンが印象的だ。桜井さんは「電飾が綺麗で、屋上への扉を開けた瞬間に鳥肌が立つぐらい素敵な空間でした。綺麗な電飾や装飾の中で演じていると、寒さも大丈夫だった」と満足。二宮監督は「僕が楽しくやっている裏で苦労したスタッフがいると思います、というぐらい僕は永遠に楽しく現場でやっていました」と言い表す。梅川プロデューサーから「監督は現場で踊りながら演出していたよ」と告白されると「僕は一人で楽しく踊っていただけ。それでも踊り足りない時はみんなから隠れて一人で暗闇の中で踊っていました。一生さんが喋り続けていて、皆元気で愉快な現場でした」と打ち明けながら、本作への思いが伝わってくる。

 

最後に、二宮監督から「僕は生まれも育ちも大阪なので、大阪で公開できたことは、非常に感慨深く思います。この映画館で上映出来て、昔の僕みたいな方がこの映画を観て刺激されたら嬉しい」と期待を込め「もし今日この映画が心に響いたら、この映画を観たことをずっと覚えてもらえると嬉しいです」と感謝と共に作品への思いを伝える。梅川プロデューサーは「監督だけでなく、僕も大阪出身。この映画のオリジンは大阪の血が流れています。ぜひ、大阪で『リミスリ』を広めて頂ければ」とお願いする。桜井さんからは「ちょうど一年前は撮影中だった。こうして皆さんの前で上映し、お話できることが、撮影時は遠い先にあるような感じがしていた。今日を迎え、改めて温かい気持ちになりました」と伝え「先日こっそり劇場に行って鑑賞したが、何度も観たいと思う。監督の作品が元々凄く好きなので、また観たいと思った方はぜひ劇場で観てくれたら嬉しいです」と願いを込め、舞台挨拶を終えた。その後、桜井さんと二宮監督は長蛇の列となった多くの来場者の感想を丁寧に聞き入りながらサインに応じていた。

映画『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY リミット・オブ・スリーピング ビューティ』は、10月28日(土)から大阪・梅田のシネ・リーブル梅田で公開中。神戸・元町の元町映画館では、10月28日(土)の先行上映会を経て11月4日(土)から公開。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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