最強・最恐・最狂・最凶!小林勇貴監督作品「特襲上映」シアターセブンで開催中!舞台挨拶開催!
9月2日(土)より大阪・十三のシアターセブンで、小林勇貴監督作品「特襲上映」が開催されている。9月3日(日)には、『Super Tandem』主演の大石淳也さんによる舞台挨拶が行われた。
小林勇貴監督作品「特襲上映」は、過去公開された3作品と劇場未公開作品を含めた、合計4作品を一週間連続特襲上映する。上映作品は『Super Tandem』(2014年)、『NIGHT SAFARI』(2014年)、『孤高の遠吠』(2015年)、『逆徒』(2017年)。
映画『Super Tandem』は、若さと善意と衝動が承認欲求を求めて暴走する快作。仕事を辞め自警団を結成した大石と荻田は、不良相手のトラブルに巻き込まれていく。深夜のカーチェイス、暴走族とのMCバトル、救急病院へのゲリラ撮影。荒々しい映像と音楽が観客を引きずり込む!
『Super Tandem』上映後に、大石淳也さんが登壇。今回、予定していた小林監督が諸般の事情により登壇できなかったことから、大石さんからはお客さんにお酒やお茶が振る舞われた。
小林監督と大石さんは、共に静岡県富士宮市出身。中学の頃から同級生で、当時はお互いにRIP SLYMEが好きで富士宮市内で広めていた。大石さんは「互いに息が合い、一緒に遊んだり喧嘩し合ったりしていた。お互いにトガッていて反発し合っていた」と中高生時代を振り返る。大石さんは商業高校を卒業し就職、小林さんは卒業後に1年間アルバイトし、デザイナーの学校に通った。その後、思い出を作らないかと話し、映画をつくることに。2人は制作した映画をYouTubeやFC2にアップロードして再生数が2,000になり盛り上がっていた。「『Super Tandem』を撮影し、おもしろそうだから映画祭に出品していくと、第36回ぴあフィルムフェスティバルに入選した。それ以来、賞を目指す映画制作を小林と始めた」と話す。当時は23~24歳だったので、「お互いにトガッていて喧嘩することもあった。『NIGHT SAFARI』は出たが、『孤高の遠吠』の頃は絶縁状態で、作品に関わらなかった」と打ち明ける。なお、『Super Tandem』について、大石さんは、自身の実体験を元にした作品であることも告白した。
大石さんと小林監督の関係や作品に関するエピソードが語られた後は質問コーナーになった。2人の仲直りについて問われると、大石さんは「映画がきっかけ。2人とも何かを作りたい気持ちがあり、映画制作が楽しい。本当は観客の目線で映像を作らないといけないが、初期は遊びながら撮っている。皆に見せる気持ちはなく、楽しさだけでやってみると、おもしろいシーンが撮れた。編集してアップロードするのが好きだったので、映画の作り方について喧嘩した時、お互いが見た作品によって仲直りのきっかけになる」と述べる。不良の出演について尋ねられると「元々、小林監督が不良だった。監督の弟が出ているが、弟の界隈の不良達に出演してもらっている。映画を撮る前から、不良の子たちと仲が良い」と明かす。「不良の子たちも地元で働いている。日常がマンネリ化していく中で、映画を撮って思い出に残さないかと誘ってみた。事前に交渉し、諍いなく映像が撮れている。また、後でトラブルにならないように呑みに誘ったりと一番のケアをしている」と説明。なお、これまでの撮影中には逮捕者などが出たこともあり、撮影への支障を心配する声もお客さんからはあったが「皆さんがイメージするような映画撮影はしない。デジカメで撮って編集すると作品が完成し、製作費が5万円程度で収まる。製作費の使い道は、出演した不良にお酒を奢ること等に充てている。ゲリラで撮影するにはどうすればいいのか綿密に考えながらやると製作費5万円で可能」と断言。他にもココでは書けない映画業界の話や次作以降の話題で大いに盛り上がり、舞台挨拶は締め括られた。
小林勇貴監督作品「特襲上映」は9月8日(金)まで大阪・十三のシアターセブンで開催。9月4日(月)は『逆徒』の上映に加えて小林勇貴監督、小峰克彦さん、大石淳也さんによるゲリラワークショップを特別開催、9月5日(火)は『孤高の遠吠』、9月6日(水)は『逆徒』『NIGHT SAFARI』、9月7日(木)は『孤高の遠吠』、9月8日(金)は『逆徒』『NIGHT SAFARI』を上映。なお、小林勇貴監督最新作『全員死刑』が11月18日(土)より京阪神の映画館で公開予定、シアターセブンでもポストカードの特典が付いた前売り券が発売中。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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