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窪塚洋介と降谷建志のバディームービー『アリーキャット』京阪神先行公開!榊 英雄監督 窪塚洋介さんによる舞台挨拶開催!

2017年7月16日

7月22日(土)より京阪神の映画館で窪塚洋介さんと降谷建志さんによる危険で優しいバディームービー『アリーキャット』が公開される。次週末から上映に先駆け、7月16日(日)には関西の封切館での舞台挨拶付き先行上映を実施。シネ・リーブル梅田でも本作主演の窪塚洋介さんと監督の榊英雄さんを迎えて舞台挨拶が行われた。

 

映画『アリーキャット』は、窪塚洋介とDragon Ashの降谷建志が共演し、孤独な元ボクサーがひょんなことからバディを組んだ男と一緒に、ある女を守るべく奮闘する姿を描いたクライムドラマ。かつてボクシングの東洋チャンピオンに輝いた朝秀晃は、試合中の頭部の怪我で引退に追い込まれ、現在はその後遺症に悩まされながら警備会社でアルバイトをしている。孤独な毎日を送っていた彼は、かわいがっていた野良猫の失踪をきっかけに、自動車の整備工場で働く梅津郁巳に出会う。そんな折、秀晃は個人的な理由から、元恋人にストーキングされているシングルマザー・土屋冴子のボディガードを請け負うことに。その場に居合わせてストーカーを殴ってしまった郁巳も一緒に行動することになり、3人で東京へ向かうが……

 

 

上映後、窪塚洋介さんと榊英雄監督が登壇。窪塚さんからは「Mr.Flying Birdことジェット・リーです、嘘です」、榊監督からは「監督のアラン・ドロンです」とお客さんを笑わせながら自己紹介。「観て頂いていかがだったでしょうか。この作品が皆さんの心に届き、皆さんを少しでもネクストステージへ進めてくれるような作品であることを願っています」と窪塚さんは想いを込め、感謝の気持ちを伝えた。

 

本作は、最近の日本映画ではあまりないバディームービーであるが、企画の経緯として榊監督は「日本映画でバディーものは昔はたくさんあったが、最近は多くない。本作の中野剛プロデューサーと『オリジナルの男性2人によるバディーものでおもしろい作品がないよね』と話ながら、オリジナルでおもしろい活劇を作っていかなければならないという使命があるんじゃないかと思い、つくったのがきっかけ」だと話す。「企画が成立するまでは大変な時もあったが、窪塚さんや降谷さんが決まって企画が動いた」と明かす。

 

窪塚さん、降谷さんを起用するきっかけについて、榊監督は「窪塚さんでやりたいという思いがありつつ、白熱する相手役が欲しいとなった時にDragon Ashのkjさんを起用するアイデアを中野プロデューサーから頂き、驚いた。その後、各々の事務所に交渉し、出演して頂くことになった」と振り返る。これを受け、窪塚さんは「僕には『建志君の出演が決まっています』、建志君には『窪塚君の出演が決まっています』と出演依頼があった。結果オーライではあるが、お互いにとって幸せな決断となった」と喜んだ。榊監督は「映画プロデューサーも兼務していたが、この方とこの方を共演させてこの脚本でこんな作品をやれたらという想いを持ってやっている。ぜひこの2人で『アリーキャット』を具現化したく、交渉していった」と述べた。

 

共演した窪塚さんと降谷さんはそれまで会う機会がなかったようで、窪塚さんは「この話を頂く2週間前に、偶然にも知人の結婚式でバッタリ会った。隣の席だったが、いつも会っている友達のような感覚で横に座った際に『俺ら、初対面だね』『やっと会えたね』と話しながらも、昔からの友人に会ったような感覚になった」と顧みる。「俺自身がレゲエ・ミュージックをやっていて、彼はロックスターとして20年もロックシーンを牽引している人なので共通の友人もたくさんいる。既に共有できているものが多く、ここからスタートではなく、さらに積み上げていく感覚で演じやすかったし楽しかった」と振り返る。ロックスターの降谷建志さんを役者として観ると、窪塚さんは「ストイックで純粋でセンスもある。お父さんが役者の古谷一行さんで、奥さんがタレントで女優でもあるMEUGUMIさん。役者に近いところにいる。俺なんかよりはるかに役者の友達が多く、役者のこともよく分かっている」と思っている。「興味があるから前のめりに参加してくれた。彼の存在のおかげで、皆の温度も純度も上げてくれて、現場が盛り上がった」と称えた。

 

窪塚さん自身、バディームービーの主役はあまりない役だったが「これまでは、ふざけたりバカだったりする役が多かったが、僕自身は普通です。こういう役も出来ると伝えたかった。ずっと変わった役をやっていると、そういう役しか来ず、自分の領域を狭めてしまう。もっとフラットにいきたい。王様の役もやるし乞食の役もやりますというぐらいの気持ちで、自然とニュートラルなとこに居られるのが、役者として自由にやっていける一番いい場所」だと思って取り組んでいる。これを受け、榊監督は「今まであれば、窪塚君と建志君の役が逆になる。これまでの窪塚さんが演じたキャラクターでないところでやらないといけない」と感じていた。本作の共演者に品川祐さんや火野正平さんらがいるなかで、窪塚さんは前に出ようとせず受けの演技をしていたが「前に出なくてよかった。皆さんが本当に良かった。皆が安心して委ねられる役者さんがたくさんいた。自分を抑えて削ることを全うすれば自分自身の役が活きる関係性の中でやっていた」と回顧する。

 

窪塚さんは『沈黙 -サイレンス-』出演後の第1作目だったが「『沈黙 -サイレンス-』をやれたことで、自分の中であらゆることがリセットされた。真っ白な気分になって、新しいシーズンの第1作目として臨めた。変な先入観や撮影現場に不要な感覚がなく、フラットな状態で入れた。この作品の現場を本当に楽しませてくれるセッティングがたくさんあった」と思い返す。「監督は、凄く自由に演技させてくれた。僕と建志君と市川さんと品川さんの役を皆で作っていた。普通だったらおこがましいと思うようなことまでお互いに意見が言いやすかった。4人で4人の役を話し合って、最後に監督が判断していた」と説明した。

 

ここで、作品を鑑賞したお客さんの反応を伺うと拍手喝采。本作の続編制作について、窪塚さんも榊監督もやる気満々。窪塚は「スピンオフや続編、あるいはシリーズものになったら嬉しい」と述べ、榊監督は「香港の変わった場所や上海の路地裏を舞台にしてやりたい」と話す。窪塚さんも「それもこれも皆さんに観て頂かないと始まらない話なので、ぜひ力を貸してください」とお客さんにお願いした。

 

最後に、榊監督は「洋介君や建志君含め素敵な役者さんのお陰でいい映画になったと思います。色々と感想がありますが、ぜひぜひ応援して頂ければ幸いです」と想いを込めた。窪塚さんは「日常生活で次々と鬱屈とした感じになりかねない時代だとは思っていますが、”自分はこんなもんじゃない、これからだ”という気持ちを持つきっかけが本作だと嬉しい。皆さんの踏み出した未来の向こう側で、また元気に笑顔で会いましょう」とお客さんに思いを託し、舞台挨拶は締め括られた。

 

(C)2017「アリーキャット」製作委員会

 

映画『アリーキャット』は、7月22日(土)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田にて公開、7月29日(土)からは神戸・元町の元町映画館、8月12日(土)からは京都・東寺の京都みなみ会館にて公開予定。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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