世界の究極映画をイッキ見!シネマート心斎橋で『アルティメットムービー・フェスタ2016』開催
世界中の弾けた映画を特集上映する『アルティメットムービー・フェスタ 2016』がシネマート心斎橋で開催されている。本企画は、アメリカやフランス、カナダ、中国、韓国と多種多様な国のエンタテイメント作品を集めた内容になっている。
上映作品は
韓国と北朝鮮の非武装地帯で起きた死亡・失踪事件を描いたアクション・スリラー『最終兵器 ムスダン』(韓国)
少女を守る元軍人とヒットマンによる死闘が繰り広げられる『スタンドオフ』(カナダ)
戦闘と極寒の中で研ぎ澄まされる兵士たちの心理戦を描く時代劇アクション・サスペンス『血闘』(韓国)
仮想世界と現実を駆け巡る近未来SFサイバーアクション『バーチャル・レボリューション』(アメリカ フランス)
「西遊記」をベースに最新VFXを駆使して描くアクション・アドベンチャー『ストームブレイカーズ 妖魔大戦』(中国)
『アルティメットムービー・フェスタ 2016』はシネマート心斎橋で2016年12月24日(土)から2017年1月6日(金)まで1日に3,4作品を上映する。本企画のチラシ裏には、「コンプリート・スタンプラリー」が企画が設けられ、5作品のスタンプを全て獲得した方には特製ポストカードがプレゼントされる。
『バーチャル・レボリューション』【12月25日(日)鑑賞】
多くの人々がオンライン上の仮想世界で暮らす2047年のNEOパリで、仮想世界と現実世界を行き来するハイブリッドな主人公のナッシュが、仮想世界を運営する多国籍企業シンターニス社の依頼を受けて、仮想世界を脅かすテロリストの捜査依頼を受けることで始まるストーリー。
映画の内容を端的に言えば、『マトリックス』に出てきそうな機械を使って、『アバター』に出てくるような仮想世界で人々が暮らしていて、『攻殻機動隊』で発生しそうな事件が繰り広げられる。まさにどこかでこんな映画を観たことあるよなぁといった既視感はある。
理系出身の私としては、SF作品はひとまず観ておくかと思い鑑賞した次第。この作品にある世界観は上に挙げたような作品の要素がミックスされている。本作について軽く調べてみると、アメリカSF作家ウィリアム・ギブスンの作品や『マトリックス』や『ブレードランナー』にインスパイアされたフランスのサイバーパンクSF映画と定義されている。優れたSF作品には独自の哲学概念があり、そこに共感できるかで作品の評価も違ってくるのではないかと考えたい。本作の最後には、仮想世界と現実世界がある中で、どれが人間にとって”リアル”なのかと観客に訴えてくる。あなたが生きている世界は”リアル”なのか、と。その問いと主人公の回答についてどれだけ共感できるかで、本作を観終えた時の感情は違ってくるのではないだろうか。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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