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小さな哲学者が経験するひと夏の冒険…『恐竜が教えてくれたこと』が関西の劇場でもいよいよ公開!

2020年5月20日

(C)2019 BIND & Willink B.V. / Ostlicht Filmproduktion GmbH

 

バカンス先で不思議な少女と出会い、交流を深めていく11歳の男の子の成長の物語を描き出す『恐竜が教えてくれたこと』が、新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う休業要請の緩和により、5月29日(金)より関西の劇場でも公開される。

 

映画『恐竜が教えてくれたこと』は、美しいオランダの島を舞台に、少年と少女が繰り広げる秘密の計画を、みずみずしく描いた青春ドラマ。11歳のサムは、この世の全ての生き物がいつか死を迎えると気づいた時に「地球最後の恐竜は、自分が最後だということを知っていたのか」と思い悩むような、哲学的な少年だった。そんなサムが、家族で過ごす夏のバカンスのため、都会の喧騒から離れたオランダ北部の島にやってくる。そこでテスという少女と出会ったサムは、彼女の快活な魅力にひかれていく。テスは母親とふたり暮らしで、12年間生き別れたままの父親がいるという。テスが抱く父親に対する思いを知ったサムは、彼女が父親に会うために考えた、ある作戦に協力することになるが…

 

本作の原作は、第61回青少年読書感想文全国コンクールの小学校高学年向け課題図書にも指定された、アンナ・ウォルツによる児童文学「ぼくとテスの秘密の七日間」。監督は、本作で長編デビューを飾ったオランダのステフェン・ワウテルロウト。、現実と空想の間を行き来する気持ちの揺れや、初恋の感情など、子供の内面をビビッドに描写していく。キャストにはソンニ・ファンウッテレン、ヨセフィーン・アレンセンらが名を連ねている。

 

(C)2019 BIND & Willink B.V. / Ostlicht Filmproduktion GmbH

 

映画『恐竜が教えてくれたこと』は、関西では5月29日(金)より、大阪・梅田のシネ・リーブル梅田、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。また、京都・烏丸の京都シネマでも近日公開。

タイトルからは想像がつかないほどのボーイミーツガール作品、そして、傑作サマームービー!「この世の全ての生き物がいつか死を迎える」という、誰もが一度は考えたことがある哲学的な悩みを抱えた少年サムの、1週間のサマーバカンスを描く物語である。

 

孤独に慣れるために1人の時間を作り”孤独”の訓練をするサムは、母親と2人暮らしをする”孤独”な状態にある少女テスと出会う。孤独を望むサムが、温もりを知りたいと願うテスのために奔走する姿が逞しくもあり、どこか儚さもある。周りの大人たちからしてみれば小さな悩みでも、少年少女にとっては大きな悩み。サムやテスの小さな悩みを大人達の優しさが包み込むことで、成長の助けになる。

 

原作は児童文学であるため、登場する全ての人間が優しく、鑑賞した私自身も、昨今の世界情勢で悶々とする心に、一筋の光を差されたような気分だった。子供達が親の監視下から離れて人生を探す冒険に出る物語というのは、夏という季節に最適な作品である。

fromねむひら

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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