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映画『国宝』の役作りの手本として渡した!シネマ歌舞伎『曽根崎心中』中村鴈治郎さんと中村壱太郎さんを迎え舞台挨拶開催!

2026年3月23日

歌舞伎の舞台を撮影し、映画館で楽しむ“シネマ歌舞伎”最新作「死ぬる覚悟が聞きたい」で話題の演目『曽根崎心中』が、4月10日(金)より全国54館で公開される。3月23日(月)には、京都・三条のMOVIX京都で完成披露上映会が行われ、本作で父・坂田藤十郎のお初と共に徳兵衛役で出演し、シネマ歌舞伎版でも編集協力を行った中村鴈治郎さんと、南座公演「曽根崎心中物語」でお初・徳兵衛役をつとめる中村壱太郎さんが揃って舞台挨拶に登壇した。

 

シネマ歌舞伎『曽根崎心中』

近松門左衛門が実際の事件をもとに悲恋を描き、人形浄瑠璃や歌舞伎で上演される名作「曽根崎心中」。歴史的大ヒットとなった映画『国宝』でも重要なシーンを担った演目を、歌舞伎の舞台を映画館でデジタル上映する”シネマ歌舞伎”としてスクリーン上映。遊女・お初を生涯で1400回以上も演じた人間国宝・四世坂田藤十郎、恋人の徳兵衛を藤十郎の長男で、映画『国宝』で歌舞伎指導も務めた中村鴈治郎さんが演じた、2009年4月の歌舞伎座公演を収録した。相思相愛の仲である遊女・お初と商人・徳兵衛。ある日、徳兵衛は友人の裏切りにより、伯父に返すはずだった金をだまし取られてしまう。名誉を傷つけられ絶望する徳兵衛を、お初は信じ続けていた。縁の下に潜む徳兵衛に、「命をかけて潔白を証明する」覚悟を問うお初。その問いに「死の決意」をもって応える徳兵衛。潔白を証明し、来世で添い遂げるため、2人は夜陰にまぎれて曽根崎の森へと向かう。

 

今回、「曽根崎心中」という作品の魅力や親子四代にわたる芸の継承について、さらに、先日の日本アカデミー賞で10冠を達成したことでも話題になり、出演・歌舞伎指導、振付で二人が参加した映画『国宝』に関するエピソード等を、満員の観客を前たっぷりと語った。

 

色紋付の袴姿で登場した鴈治郎さんと壱太郎さん親子。鴈治郎さんが「『曽根崎心中』がシネマ歌舞伎になることを一番喜んでいるのは、たぶん父(お初役 人間国宝・四世坂田藤十郎)ではないかと思います。それを皆様にお届けできることを大変嬉しく思っております。」と喜びを語り、南座「曽根崎心中物語」の午前午後の公演を終えて駆け付けた壱太郎さんは「今日が3回目の『曽根崎心中』です(笑)。一番喜んでいるのは祖父だと思っていますし、今のこの(映画『国宝』からの)流れに改めて感謝したい。」と挨拶した。

 

 

まず、成駒家が代々大事にしてきた演目「曽根崎心中」について、壱太郎さんが19歳のときにはじめて祖父・藤十郎からの稽古を受けたことを振り返り「祖父は、お初を”1400回やっていても、毎日初めてやる気持ちになるんだよ”と話していました。僕は当時、女方のことがまだ右も左もわからない中で、(劇中の仕草)”段に登る、腰をかける”といった細かい仕草や煙管の扱い方まで教えてもらった、とても思い出深い役です。」としみじみと語った。

 

その話を受け、鴈治郎さんは「今、映画『国宝』が話題になっていますよね。出演している横浜流星さんや吉沢亮さん達が、役作りの手本として、僕らが渡したビデオが、まさにこの映像(シネマ歌舞伎になった、2009年の舞台の映像)なんです。それが今回映画化された。彼ら二人の手本になったものを、皆様にスクリーンで見ていただけるということなんです」と歌舞伎指導の裏話を披露。

 

 

さらに、”シネマ歌舞伎”ならではの魅力として、壱太郎さんは「音が素晴らしい。公演当時はシネマ化を想定して録っていませんでしたが、今の技術で音楽や竹本のバランスを再編集しています。映像も、僕らが見る記録映像よりもずっと綺麗で、オペラグラスを使っても見られないような”アップの凄さ”を体感してほしい。(二人が心中に向かう)”道行”の場面は、祖父や父の手の動き、表情の角度を、映像に没入して見ていただけると思います」と語った。編集協力として制作にも参加した鴈治郎さんは、「6台のカメラの中から”父が綺麗で可愛らしく映っているカットを使おう”と拘って再編集しました。最高のものが出来たと思います」と”シネマ歌舞伎”の映像クオリティの高さをアピール。

 

最後に、壱太郎さんは「これがヒットすれば、また『曽根崎心中』を舞台にかけられる日が来ると信じています。ぜひ4月10日から1人でも多くの方を誘って映画館に来てもらえたら嬉しいです」と伝え、鴈治郎さんは「とにかく、父・坂田藤十郎の姿が映像として残っていることは、私自身大変嬉しく思います。皆様の目に焼き付けていただいて、「『曽根崎心中』はこんなにいい物語だったんだ」と伝えていただければ」と熱く語り「ぜひ映画『国宝』以上のヒットを!(笑)」とお茶目に締め括った。2人の息の合った軽快な親子トーク、「曽根崎心中」のお初を当り役としたそれぞれの父・祖父である人間国宝・四世坂田藤十郎との思い出を語り、映画『国宝』のエピソードも披露しながら終始笑顔にあふれた舞台挨拶となり、観客からは大きな拍手が贈られた。

 

 

シネマ歌舞伎『曽根崎心中』は、4月10日(金)より全国54館で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のなんばパークスシネマ、箕面の109シネマズ箕面や八尾のMOVIX八尾、京都・三条のMOVIX京都、兵庫・神戸のkino cinema 神戸国際や尼崎のMOVIXあまがさき、奈良・大和郡山のシネマサンシャイン大和郡山で公開。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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