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エンドロールに流れてくる全員が私達を支えてくれて出来た映画です…『ゴリラホール』先行公開記念舞台挨拶開催!

2025年12月13日

大阪のライブハウスGORILLA HALL OSAKAを舞台にした青春群像劇『ゴリラホール』が12月12日(金)より大阪の劇場で先行公開。12月13日(土)には、大阪・心斎橋のkino cinéma心斎橋にAIKさん、門間航さん、松下恭子さん、Ruuさん、モリヲさん、安部伊織さん、Koji Uehara監督を迎え、舞台挨拶が開催された。

 

映画『ゴリラホール』は、大阪のライブハウスGORILLA HALL OSAKAを舞台に、音楽と共に生きる若者達の葛藤と成長を描いた青春群像劇。朝子は大阪のライブハウスGORILLA HALL OSAKAで働きながらバンド活動をしているが、彼女がギターボーカルを務めるバンドGIRL TALKING ABOUT LOVEは現実の厳しさに直面していた。一方、朝子の恋人である壱夜はバンドSUMMER JOEのフロントマンとして活躍し、着実に成功への道を歩んでいる。そんな中、大手レーベル主催のオーディションが実施されることになり、壱夜のバンドはもちろん、朝子たちにも参加の機会がめぐってくる。迷いながらも仲間たちとともに新たな一歩を踏み出す朝子だったが、その舞台の上で思いがけない現実と向きあうことになる。関西を拠点に活動するシンガーソングライターのAIKさんが俳優デビューにして朝子役で初主演を果たし、『卍 リバース』の門間航さんが恋人の壱夜を演じる。古田新太さん、伊藤歩さん、山口智充さん、黒谷友香さんが脇を固めた。『虹が落ちる前に』のKoji Ueharaさんが監督・脚本、Dragon Ash、The RavensのKjさんが音楽を手がけ、俳優のやべきょうすけさんがエグゼクティブアドバイザーとして参加している。

 

上映後にAIKさん、門間航さん、松下恭子さん、Ruuさん、モリヲさん、安部伊織さん、Koji Uehara監督が登壇。クロストークを交えながら、作品の良さが伝わってくる舞台挨拶が繰り広げられた。

 

今回の舞台挨拶では、登壇した際に隣にいる方について話していく形式で進行。まずは、松下さんがRuuさんについて「年下なんですけど、凄くしっかりしていて、スタッフさん等への気遣いもある。周りが見えているな」と感じており「昔から大人達と一緒に仕事してきたRuuだからこその見え方やな」と感心。これを受け、Ruuさんは感謝せざるを得ない。

 

Ruuさんは、モリヲさんについて「今回の作品でモリヲが演じたキーちゃんのキャラクターと、モリヲ自身のキャラクターがマジで全然違うんですよ。作品の中でも役どころと本人の雰囲気が一番違うな」と思っており「役作りを見ていたから、すごいな。映画を観ていたら、モリヲさんはこういう人なんやろうな、と思っちゃうのに、全然違うから、ホントすごいな」と実感。モリヲさんは感謝しながらも「根暗な性格なんですけど、喋っているだけでも”陰”が溢れ出ちゃうんです。だけど、演技では全然違うキャラなので、人間の本質的な癖を出さないように、すごく気をつけましたね」と撮影当時を振り返った。

 

モリヲさんは、AIKさんについて「AIKと朝子もちょっと違うな」と思っており「朝子は、映画では、家族には素の状態を出すんですけど、他の人には感情を出すのが苦手なタイプ。AIKは、喜怒哀楽がハッキリしている。考え方をハッキリ言う子だと思うんです。だけど、映画を観ていたら成り切っている。こういう子なんかな」と感じてしまうようだ。とはいえ「やっぱり、素の状態は全然違う。そこ演じ切ったから、すごいな」と感心しながら「普段はシンガーソングライターをされていて、自分で歌詞も書いて歌っているんです。AIKの曲も聴いたんですけど、Kojiさんが作った歌詞とAIKが作った歌詞は違うし、歌い方も全然違うんですね。恋バナ(GIRL TALKING ABOUT LOVE)の曲を歌っている朝子とAIKの歌い方が全然違ったので、演技だけじゃなく歌い方も凄い。成り切っていて凄いな」と驚きを隠せない。

 

AIKさんは、門間さんについて「”お前のせいでやる気なくなったら絶対やるやろ”といった台詞があるシーンと、普通にキャッキャしているシーンを同じ日に撮っていた。そこで”やばいな、この人…”と思いました。凄いな、と思った。真逆なのに普通にしっかりと演じ切っていて、この人は俳優さんなんだな」と驚き「普段はマジでポワポワしていて、妖精さんみたいなんです。居るだけで空気が明るくなる人なんですけど、凄かったです」とギャップに感心していた。なお、門間さんが演じた壱夜の部屋でのシーンはクランクイン直後で、AIKさんの仲を深めていない頃であり「結構ハードだったよね、一発目から…」と門間さんは振り返る。

 

門間さんは、安部さんについて「ほぼシーンが被っていないので、撮影中の出来事はあまり…なんですけども…」と言いながらも「”スマブラ”がめっちゃ強い。休憩時間、控室になっていた場所にNintendo Switchがありました。そこで、みんなでやったんですけど、ヨッシーの扱いがめちゃくちゃ上手い」と絶賛。安部さんとしては、俳優として讃えてほしかったことから、改めて、門間さんは「伊織は、凄くしっかりしていますよ、関西弁のイントネーションとかも。僕は、撮影が終わってからイントネーションが間違っているところのアフレコがあったんですけど、伊織はアフレコがなく全部完璧。伊織の誠実さが全部出ている」と絶賛した。

 

安部さんは、Koji監督について「オーディションの時に初めてお会いして、まず何よりも感じたのは、見た目が怖すぎる」といった第一印象が大きかった。だが、控室から出てきた際に「あまり緊張とかしなくていいんだよ」といったアドバイスをしてもらい「僕みたいな若造に対して同じ目線で立っていただいて、呑みに連れていっていただいた。親身になってくださる監督は意外といらっしゃらない」と驚くばかり。「監督は重鎮の方々がしていらっしゃるイメージだった」と思い返し「 だから、この座組に入って、すごく嬉しかったですね」と喜んでいる。Koji監督は、オーディションで安部さんと初めて会った際に「ホントに美しい格好良い子だな」と思いながら「抜群に芝居が上手だった」と印象深かった。そして、製作委員会の中でも「芝居がめちゃくちゃいいやつが1人いるな」と話したそうだ。

 

Koji監督は、松下さんについて「可愛らしい女の子で、キャピキャピッとしているように見えて、物語や役に対する解像度が凄まじい方。最後のシーンに辿り着くためにしっかりと冒頭からずっと芝居しているんですよね。皆が楽しかったらいいやん、みたいなノリの時でも、ちょっと暗い顔をしたり、下に俯いたり、凄く細かいことをずっと積み重ねてくれてている。それが最後のシーンで爆発するんですけど、本当に見事だと思いました。あの芝居ができる人はいないんじゃないかな」と絶賛。これを受け、松下さんは「今までやってきたことがある役は、明るい子が多かった。逆に、物事を凄く深く考える子であり、これを言っていいのかな、これを言って壊れないのかな、崩れないかな、と色々考える子だったので、凄く難しかったんですけど、皆に支えてもらいながらできましたね」と振り返った。

 

最後に、AIKさんは「私、エンドロールで一番グッとくるんです。流れてくる人全員を知っているし、全員に支えてもらって出来た映画です。全員がそれぞれ葛藤しながら、悩みながらやってくれて、そして、私達を支えてくれて出来た映画だと思っています。全員の本気が詰まった映画です、と恭子がよく言っているんですけど、ホントその通りだな、と思っています。全員の本気が詰まったこの映画を受け取ってくれている皆さんがいて、本当にありがたく思います。今日は足を運んでいただいて、ありがとうございました」と感謝のメッセージを伝えていく。Koji監督は「上映が終わった瞬間、拍手が鳴ったのがすごく嬉しかったですね。めちゃくちゃ嬉しかったです。今日は、梅田で舞台挨拶をやって、200席以上の大きな劇場が満席になって、心斎橋に帰ってきて再び満席になった。当たり前のことではないので、めちゃくちゃ嬉しい。地元なのでね、特に嬉しいんですよね」と1日を振り返りながら「個人的なことなんですけど、昨日、僕、映画を観に来たんですよ。病気で闘病中の幼馴染が来ていて…入院していると思っていたので…病院を抜け出してきたような感じで…楽しみにしていた、といった感じで言ってくれていたので…地元で、こんな沢山の人に観てもらって、観に来てほしい人にも来てもらった。こいつらとこんな楽しい時間を過ごせて…僕個人のことだけで言えば、ホントに今日で終わりでも幸せだな、と本当に心から思えるんです」と感慨深げだ。だが「映画は団体戦なので、ここからは僕たちのチーム力の勝負だと思っているんです、スタッフも含めて。ただ、僕たちがどれだけ結束しても、まだまだ力もないので、団体戦に皆さん全員を巻き込んで、僕たちの『ゴリラホール』という勝負に、皆さんにも力を貸していただいて、走り出したこの素敵な映画を、ケツ叩いてもらって、引き続き応援していただけたらな、と思っています。そして、何より貴重な2時間をいただいて本当に嬉しかったです。役者も僕も胸を張って今日1日を過ごせました。本当にありがとうございました」と伝え、舞台挨拶を締め括った。

 

映画『ゴリラホール』は、関西では、大阪・梅田のT・ジョイ梅田や心斎橋のkino cinéma心斎橋で先行公開中。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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