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2人で観帰りにはどんな空気になってるか、を知りたいな…『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』内場勝則さんと未知やすえさんを迎え特別試写会開催!

2025年10月7日

夫の解雇宣告をきっかけに、順風満帆な夫婦に隠されていた競争心と不満が吹き出し、事態は泥沼と化していく『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』が10月24日(金)より全国の劇場で公開される。10月7日(火)には、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマに内場勝則さんと未知やすえさんを迎え特別試写会が開催された。

 

映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』は、1989年製作の名作『ローズ家の戦争』を、『女王陛下のお気に入り』『ロスト・ドーター』のオリビア・コールマンと『ドクター・ストレンジ』『パワー・オブ・ザ・ドッグ』のベネディクト・カンバーバッチの主演でリメイクしたブラックコメディ。『オースティン・パワーズ』や『ミート・ザ・ペアレンツ』で知られるコメディの名匠ジェイ・ローチがメガホンをとり、ある夫婦の離婚を巡る争いを、ユーモアや風刺、緻密な心理描写や痛快なユーモアを織り交ぜて描いた。建築家のテオと料理家のアイヴィは、順調なキャリアやかわいらしい子どもたち、完璧な家庭生活に彩られ、誰もがうらやむ理想的な夫婦だった。ところがある時、テオの事業が破綻したことをきっかけに、2人の関係は音を立てて崩れ始める。心の奥底に秘めていた競争心や不満が火を噴き、最初は嫌味を言い合う程度だった応酬が、次第に口論、罵り合い、つかみ合い、やがては銃まで持ち出す事態へと発展する。一度は愛を誓い合った夫婦でありながら、互いに一歩も引かず、ありとあらゆる手段で攻撃し合うことになった2人は、文字通りの命懸けの夫婦ゲンカを繰り広げていく。脚本は『女王陛下のお気に入り』や『哀れなるものたち」でアカデミー賞にノミネートされたトニー・マクナマラが担当。共演にはアンディ・サムバーグ、アリソン・ジャネイ、ケイト・マッキノンらが名を連ねる。

 

今回、上映前にタキシードを着た内場勝則さんがドレスを着た未知やすえさんをエスコートしながら登壇。夫婦である2人の様子が伝わってくる舞台挨拶が繰り広げられた。

 

事前に本作を拝見していた内場さんは「他人事とは思えないような…日本もアメリカもハリウッドも一緒やな、と。 根底にあるものは一緒かな。 観ていて、”わかる”、”わかる”、”わかる”ばっかり言うてました。人間って一緒だな、と」と共感。未知さんは「日本とアメリカの喧嘩の仕方の激しさにびっくりしました」と驚愕。内場さんは、すかさず「何をおっしゃいますやら」とツッコミ。それでも、未知さんは「な、た」と語っていく。

 

本作は、1989年製作の名作『ローズ家の戦争』を現代版にリメイクした作品。当時の2人はまだ結婚しておらず、仕事仲間だった。その後、結婚して33年が経過するが、本作で起こるような夫婦の泥沼状態があるか、思い返してみると、内場さんは「静かなる戦争みたいな…崖っぷち。いわゆる激しいのは無いんですけど…」と話す。未知さんも「殴ったりどついたりはないんですけど、夫婦をしていますと、時々は色々ありましたね」と話し「 ホントに崖っぷち…紙1枚で繋がっていた時もありました。私は離婚用紙を市役所に妹に取りに行ってもらい…という時期がありました」と打ち明ける。これを受け、内場さんは「まだ家には置いてあります」と話し、未知さんは「まだ書いていないですよ。 いつでも出動できるように、ちらちら見せとかないと。 その時は本当に別れるつもりだったので、崖っぷちにいました」とさらに明かしていく。この一件について「それは、内場家100日戦争、というんです。100日、私が実家に帰っていました。その間、一言も…!”何してんねん”、” 帰ってこい”とかの言葉は一言もなかったです」と明かすと、内場さんは「夫婦って、どういう風にしたらいいのか分からなかったんですね、まだ手探りの状態で」としか言えなかった。すかさず、未知さんは「だいぶ経ってました」がツッコミ。とはいえ、普段は、なんばグランド花月での吉本新喜劇に出演しており「内場くんの眉間見つめて、穴開いたらええねん、と思い…それぐらいの戦争でした」と振り返る。

 

今作で、オリビア・コールマンとベネディクト・カンバーバッチは初共演だが、二人の会話劇にはアドリブが多かったようで、未知さんは「すごいテンポだし、すごいワクワクします。とても 楽しかったです」と反応。内場さんも「こんなに感情揺さぶるような…さっきは笑ったかな、と思ったら急に…その返しが凄かったですね」と共感。そして長続きの秘訣について、内場さんは「心地いい距離感。つかず離れず」と感じており、未知さんは「初めは同じ職場だったので、普段からイチャイチャするとか、手繋いで歩くとかが全くできなかった。結婚したら、皆の前で普通にイチャイチャしたりとか、ご飯食べに行ったりとかできる、と思っていたのが全く違う。内場君は違うタイプ。相変わらずそのままのペースで進んでいくので、私が、手繋いでくれへん?という時もありました。でも、33年経ったら、そう言っている内場君の良い距離感が、ちょっとずつ分かってきました」と実感していた。すると、内場さんは「初、ン(のCM)い、よ。僕、そういうのが苦手なんでね」とツッコミ。

 

作品のオープニングでは、夫婦それぞれがカウンセリングを受けるシーンがあり、お互いの好きなところを10個書いていく。そこで、2人に好きなところを3つ書いてもらった。未知さんは「1つ目は、親を大切にしてくれる。 私の両親とも一緒に住んでくれたり、病気だったりとかしたら”大丈夫か”とか。 気遣いをしてくれる優しい人です。2つ目は、口うるさくない。家のこととかは、”ちゃんとこれせえ”とか”洗濯ちゃんとしとけ”とか”掃除かけてない”とかの家事に関しては全然うるさくないんですよ。舞台に関しても、私に対して、”ああせいこうせい”とは絶対言わないんですよ。私が迷っている時にうるさくない。私が相談したら、アドバイスをしっかりとくれる。あとは、かさばらない。家にいても、かさばらないんです。見ての通りかさばらないんです」と挙げていく。すると、3つめの、かさらばない、について、内場さんは「ベッドで2人で寝ていたんですよ。僕、隙間に落ちてても分からへんかったですね」とエピソードを話すと、未知さんは「実は…今、言いますけど、あれは落としたんです」と正直に話していく。内場さんは「痛いな、と思って…蹴られているんだな、と思ってました。いけないことしたんですよね」と話し、自覚があったようだ。そして、未知さんは「私は、内場君の芝居が好きなので、そういうところが素敵」と添えていった。

 

 

次に、内場さんは1つ目に”味”を挙げ「最初に、お弁当を作ってもらい、 食べた時に、あまり違和感もなく、母親みたいな味やな、と思った。こういうが大事なことやな、と思った。 作るものが全部好きなんですよ」と紹介。これを受け、未知さんは「ウチの家はびっくりするぐらい大きなおにぎりを作っていたんですけど、子供の頃は、食べにくいな、と思っていた。 内場君に作るときは一口ぐらいのを4つや5つぐらい握ったのを気に入ってくれたみたい。だから、何にも心がけてないです。 それと…お塩ですかね、こだわって良いお塩を使って炊いた」と話す。内場さんは「シンプルなのが一番難しい、と思うんですよね。 それで納得させるのはなかなかだと思った。 卵焼きとかにも合うなぁ」と気に入っていることが伝わってくる。だが、未知さんがごま油を使った卵焼きをずっと作っていたが、1年前頃に、内場さんから「ん」と言われ、困惑したことがあったようだ。そして、2つ目に”社交的”だと挙げ「僕はそんなに社交的じゃないんで、人付き合いとか、先輩とかと上手いな、という感じですよね。後輩から、嫌い、と言われたことないんですよ。僕の前だからでもなく、噂でも、やすえさん嫌いやわ、という人は1人もいたことないんですよ。皆が慕うんですよ」と感心。3つ目に”声”を挙げ「この声は他にないでしょ。どこにいても分かるでしょ。ご両親に感謝せなあかん、と思います。 ただ、家でも声が聞こえたら、緊張するじゃないですか。最近は、妹さんが家に来た時、同じような声になってきて区別がつけへん。昔は違ったんですよ。だんだん似てきた。どんだけ緊張してるか」と打ち明ける。これを受け、未知さんは「”声”は、初めて聞きました。私は自分の声があまり好きではないので。内場君の声の方が通るし、届くし、良い声やな、と思っていました。だから、タクシーに乗ったら、すぐ声バレするんですね。それぐらい印象的な声」と伝えながらも「学生の時にもよく言われてました。友達と一緒に遊んでても、一番先に怒られてたのが私だった。変わった笑い方するし、めちゃくちゃ目立つから」と認識していた。

 

 

作中では穏やかで優しい女性だったアイヴィがが次第に変わっていくこともあり、内場さんは「絶対怖いな、と思っています。 映画を観たら、こんなんやな、とか、これはそうなるか、まだ少ないな、とか思ったり、ここは怒らな、とかね。 ウチもどうやねん、となるから。そういうのは、ねぇ…」と共感していたが、なぜだか次第に不穏な空気に。すると、未知さんは「ねぇ!ってなんやねん!やっと目があったと思ったら、ねぇ…か、お前!」と起こり調子へと変貌。「そやろ!今回は夫婦でお仕事もろてんねん!そやろ!なんや、ほんまに、さっきから。俺がリードするから、いうて。なんで出る前に練習せなあかんねん。手握るて…ろ。もう皆の前や。今日はサービスや。ほっぺにチューせえや。やってたやろ、映画でも。日本人でもしはるやん、皆。綺麗にセットしてるけど、いっぺん頭スコーンと割って脳みそをストローでチューチューしたろか。くるわっそ、ボンクラ」「怖かったぁ」「あんた一番怖いわ」といつもの持ちネタを披露した。

 

最後に、内場さんは「あくまで映画というのは娯楽なんですけども、身に染みて感じる方もいらっしゃるかも。アハハって笑ってるかも。それぞれの気持ちがあると思うんですけど、最後まで楽しんでください」とメッセージ。未知さんは「私は、試写会を内場君とは別に1人で観ていたんですけれども、今日も恋人同士とかご夫婦とかで来られてる方とかもいらっしゃると思うんですけど、帰りにどんな空気になってるか、を知りたいなと思いながら、それぐらい心と体に感じられる映画となっておりますので、楽しんでいただきたいと思います」と伝え、舞台挨拶を締め括った。

 

映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』は、10月24日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋や難波のTOHOシネマズなんば、京都・三条のMOVIX京都や烏丸の京都シネマ、神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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