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“祖国独立”という使命のために中国のハルビンへ向かったアン・ジュングン(安重根)と同志達による歴史的事件を再解釈した『ハルビン』がいよいよ劇場公開!

2025年7月1日

©2024 CJ ENM Co., Ltd., HIVE MEDIA CORP ALL RIGHTS RESERVED

 

祖国独立を使命に掲げるアン・ジュングンが、独立を阻む伊藤博文の暗殺を企てる『ハルビン』が7月4日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『ハルビン』は、1909年10月に中国のハルビンで起きた歴史的事件を映画化し、祖国独立のために闘う人々とそれを阻止しようとする勢力の攻防を描いたサスペンス。1908年、参謀中将アン・ジュングン率いる大韓義軍は日本軍との戦闘で大きな勝利を収めた。アン・ジュングンは万国公法に従い、戦争捕虜である日本陸軍少佐・森辰雄らを解放するが、これをきっかけに大韓義軍の間ではアン・ジュングンに対する疑いとともに亀裂が生じる。1909年、アン・ジュングン、ウ・ドクスン、キム・サンヒョン、コン夫人、チェ・ジェヒョン、イ・チャンソプら、祖国奪還のために強い絆で結ばれた同志たちがウラジオストクに集まった。彼らは伊藤博文がロシアとの交渉のためハルビンに向かうことを知る。一方、日本軍は大韓義軍の密偵から、ある作戦についての情報を得る。

 

本作では、『コンフィデンシャル』シリーズのヒョンビンがアン・ジュングンを演じ、パク・ジョンミン、チョ・ウジン、チョン・ヨビン、イ・ドンウクが共演。日本からも伊藤博文役でリリー・フランキーが出演。『KCIA 南山の部長たち』のウ・ミンホが監督を務め、『パラサイト 半地下の家族』のホン・ギョンピョが撮影を手がけた。

 

©2024 CJ ENM Co., Ltd., HIVE MEDIA CORP ALL RIGHTS RESERVED

 

映画『ハルビン』は、7月4日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや心斎橋のkino cinema 心斎橋や難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都の九条のT・ジョイ京都、神戸・三宮のkino cinema 神戸国際等で公開。

伊藤博文、と聞くと、初代内閣総理大臣や初代兵庫県知事といったイメージが強く、最期をどのように迎えていたか、あまり知らなかった。本作で描かれるのは、日露戦争後、三度にわたる日韓協約で漸次韓国の外交権や内政の諸権限が剥奪されていった頃の時代。伊藤博文自身は日本政府内では対韓慎重派であり、日韓併合には慎重だったようだ。だが、韓国民族運動との対立の矢面に立つことになり、アン・ジュングン率いる大韓義軍に暗殺を企てられるに至った。今作の視点は勿論大韓義軍側に置かれている。とはいえ、ヒョンビン演じるアン・ジュングンは、日本軍に対して慈悲の心があり、翻って、大韓義軍内での対立を生んでしまう。そこで、標的にしたのが初代韓国統監に就任した伊藤博文だ。ある種の”仮想敵”を立てながらも、大韓義軍内も含んだ攻防を今作では描いており、スリリングなサスペンス劇が展開されていく。歴史的事件の裏側を描いているわけだが、これは、本当に暗殺を成し遂げることが出来のか、と疑わずにはいられない状況にまでアン・ジュングンが追い込まれていってしまう。だが、そこは様々な要素を詰め込んだエンターテイメント性がある韓国映画ならではの見せ所。最後まで見応えある作品として仕上がっていた。冷静になって考えてみると、こういった作品を韓国と日本の両国で上映できることにこそ大切な意義があり、両国間の長い歴史を知るうえで大事な作品であることを実感する次第だ。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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