巨匠アンドレイ・タルコフスキー監督の『ノスタルジア 4K修復版』が日本公開40周年を記念し、いよいよ関西の劇場でも公開！

2024年2月13日

ロシアの音楽家の足跡を辿り、イタリアへ来た詩人と通訳が、世界の終末を信じる家族に出会う『ノスタルジア 4K修復版』が２月１６日（金）より関西の劇場で公開される。

映画『ノスタルジア 4K修復版』は、ロシアの巨匠アンドレイ・タルコフスキーが、イタリアで撮りあげた長編劇映画第６作。自殺した音楽家の足跡をたどってイタリアを訪れたロシア人詩人の旅を圧倒的映像美で描き、１９８３年の第３６回カンヌ国際映画祭で監督賞と国際映画批評家連盟賞、エキュメニック審査員賞を受賞した。１８世紀ロシアの音楽家パベル・サスノフスキーの足跡を追う旅を続けるロシアの詩人アンドレイは、通訳の女性エウジェニアを連れてイタリアのトスカーナ地方にやって来る。アンドレイは病に冒されており、旅は間もなく終わりを迎えようとしていた。ある朝アンドレイは、周囲から狂人扱いされている老人ドメニコと出会う。世界の終末を信じるドメニコはアンドレイに１本のロウソクを託し、その火を消さずに広場を渡るよう依頼する。今回、日本公開４０周年を記念して４Ｋ修復され公開。

映画『ノスタルジア 4K修復版』は、関西では、２月１６日（金）より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田や京都・烏丸御池のアップリンク京都、３月２日（土）より神戸・元町の元町映画館で公開。

巨匠アンドレイ・タルコフスキー監督による圧倒的な美しい映像作品とも云える本作。しかも４K修復版であるならば、たとえ劇場側が４Kのレベルにまで対応していなくとも、その美しさに酔いしれることが出来るだろうか。とはいえ、観れば観るほどに難解な作品である。本作全体を通して流れている空気感、映し出される朝靄や水の滴から放たれる音の数々、或る種究極的な美しさに見とれていると、主人公のアンドレイは希望と絶望の狭間を彷徨っていることに気づかされた。それは、己の人生を賭けた巡礼のようでもある。もはや、本作を観ている側が夢を見ているかのような気分にさえ浸っているようでもある。やはり、壮大な抒情詩的作品であるに違いない。タルコフスキー監督作品のお薦めを尋ねられたら他の作品を挙げるかもいるだろうが、ぜひともこの貴重な機会に一度はスクリーンで観ておくべき一作である。

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