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森に息づく苔から小さな生命を見出す『Here』がいよいよ関西の劇場でも公開!

2024年2月5日

©Quetzalcoatl

 

ブリュッセルを舞台に、故郷へ帰るか悩みながら贈り物のスープを配っていた移民労働者の男が植物学者の女性と出会い、徐々に親しくなっていく『Here』が2月9日(金)より関西の劇場で公開される。

 

映画『Here』は、植物学者の女性と移民労働者の男性が織りなす些細で優しい日常の断片をつづったドラマ。ベルギーの首都ブリュッセルに住む建設労働者の男性シュテファンは、アパートを引き払って故郷ルーマニアに帰国するか悩んでいる。シュテファンは姉や友人たちへの別れの贈り物として、冷蔵庫の残り物で作ったスープを配ってまわる。ある日、森を散歩していた彼は、以前レストランで出会った中国系ベルギー人の女性シュシュと再会し、彼女が苔類の研究者であることを知る。シュテファンはシュシュに促されて足元に広がる多様で親密な世界に触れ、2人の心はゆっくりとつながっていく。

 

本作は、世界的に注目を集めるベルギーの新鋭バス・ドゥボスが監督・脚本を手がけ、2023年の第73回ベルリン国際映画祭エンカウンターズ部門にて最優秀作品賞&国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)をダブル受賞した。

 

©Quetzalcoatl

 

映画『Here』は、関西では、2月9日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田、3月8日(金)より京都・烏丸の京都シネマで公開。また、神戸・元町の元町映画館でも近日公開予定。

移民労働者は故郷へ帰るべく、その支度の一つとして、冷蔵庫の中身を綺麗にするため、スープを作り配っていく。そんな日々を過ごしていく中で、中国人で苔の研究者と出会うことに。普段は気にすることのない街の片隅にある世界には、無限に広がっていくものがあった。それは、とても繊細で優しい日常の世界を覗き見るようでもある。移民労働者としては表面的な関係を続けていたのかもしれない。だが、実は意外な場所にあった豊かな世界を知ることで、他者と知り合うことの喜びを分かち合えたようでもあった。非常にシンプルな世界を描いているようでもあり、いと深き世の中の在り方を見せてもらったように感じている。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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