架空のシナリオで舞台の主演を懸けたオーディションの最終選考に挑む『ある閉ざされた雪の山荘で』がいよいよ劇場公開!
©2024 映画『ある閉ざされた雪の山荘で』製作委員会 ©東野圭吾/講談社
招待状で集められた7人の役者たちが、架空のシナリオを使った主演舞台の最終選考を行う中で、不可思議な事態に遭遇する様を描きだす『ある閉ざされた雪の山荘で』が1月12日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『ある閉ざされた雪の山荘で』…
劇団に所属する7人の役者のもとに、新作舞台の主演の座を争う最終オーディションへの招待状が届く。オーディションは4日間の合宿で行われ、参加者たちは「大雪で閉ざされた山荘」という架空のシチュエーションで起こる連続殺人事件のシナリオを演じることに。しかし出口のない密室で1人また1人と参加者が消えていき、彼らは互いに疑心暗鬼に陥っていく。
本作は、人気作家の東野圭吾さんが1992年に発表したベストセラー小説を、『禁じられた遊び』の重岡大毅さん主演で映画化したサスペンスミステリー。オーディション参加者の中で1人だけ別の劇団に所属する久我和幸を重岡さんが熱演し、中条あやみさん、岡山天音さん、西野七瀬さん、堀田真由さん、戸塚純貴さん、森川葵さん、間宮祥太朗さんが同じ劇団に所属する個性豊かな役者たちを演じる。監督は『荒川アンダーザブリッジ THE MOVIE』の飯塚健さんが務めた。
©2024 映画『ある閉ざされた雪の山荘で』製作委員会 ©東野圭吾/講談社
映画『ある閉ざされた雪の山荘で』は、1月12日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や七条のT・ジョイ京都、神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。
招待状で集められた7人の舞台役者達。だが、予めて公開されているキャラクターは8人。ん?あと1人はどういった形で登場するの!?どうやら7人の会話の中や回想シーンでは登場するけど、一体、どんな人物だ!?だが、恐ろしいぐらいに役に憑依できる役者のようだ。そして、本作で繰り広げられるのは、大雪で閉ざされた山荘、という架空のシチュエーションで起こる連続殺人事件、という設定に取り込まれながら、犯人が誰であるか解かなければならない、というストーリー。あくまで、連続殺人事件という設定があるだけで、本当は殺されておらず、どこかに隠れているのでは??と観ながら考えてしまうんだけど、いや、ひょっとしたら本当は殺されている!?と疑心暗鬼が幾らでも生じてしまう。登場人物達と共にこれだけ翻弄されてしまう作品は久しぶりではないか。最終的には、これだけの二重三重の仕掛けが施されていたとは…こういった小説を東野圭吾さんが30年以上前に書いていたのか。だが、1990年代に映像化してしまうとチープな作品になっていたかもしれない。2020年代だからこそ出来る演出が施されており、物語にグイグイと魅了されてしまった。なお、今月末には東京で舞台公演もあり、より一層に限られた空間の中でストーリーが繰り広げられていくのか興味津々である。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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