国籍・文化・境遇を越えて、家族を作ろうとする人々を描いた人間ドラマ『ファミリア』がいよいよ劇場公開!
(C)2022「ファミリア」製作委員会
異国へ赴任した息子の幸せを願う不器用な陶芸家の父親と、彼をめぐる国籍も文化も異なる人々との絆を描き出す『ファミリア』が1月6日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『ファミリア』は、国籍・文化・境遇を超えて家族を作ろうとする人々の姿を描いたヒューマンドラマ。山里でひとり孤独に暮らす陶器職人である神谷誠治のもとに、一流企業のプラントエンジニアとしてアルジェリアに赴任中の息子である学が婚約者ナディアを連れてやって来る。学は結婚を機に退職して焼き物を継ぎたいと話すが、誠治は反対する。一方、隣町の団地に住む在日ブラジル人の青年マルコスは、半グレ集団に追われていたところを助けてくれた誠治に亡き父の姿を重ね、焼き物の仕事に興味を持つように。そんな中、アルジェリアに戻った学とナディアを悲劇が襲う。
本作では、『八日目の蝉』『いのちの停車場』等の成島出監督が役所広司さんを主演に迎え、役所さん扮する誠治の息子である学を吉沢亮さんが演じ、MIYAVIさん、佐藤浩市さん、松重豊さんが共演した。
(C)2022「ファミリア」製作委員会
映画『ファミリア』は、1月6日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都や九条のT・ジョイ京都、神戸・三宮のkino cinema 神戸国際等で公開。
国籍・文化・境遇を超えて家族を作ろうとする人々の姿を描いた本作。日本映画でも、多様な国の風土が存在していることを示し、こんな作品を作ることができるんだ、と思えると、なんだか感動してしまう作品であった。
日本にもブラジル人が多く住む街はいくつか存在し、小生も実際に住んだ経験がある。看板には日本語や英語と共にポルトガル語が表記され、病院に行けば御国について聞かれていく。街の中にある工場で働き、住民との距離感を保ちながらコミュニティも形成されていた。だからといってトラブルが一切ないわけではない。本作においても、やるせない思いを以て悲劇が起きていく。だが、どこかの時点で因縁を断たなければ穏やかな日々は訪れてこない。それは、国が違っても同じことである、と本作は伝えていく。最初は赤の他人であったとしても、大切な人と共に生きていきたいという願いが人々を動かしていく本作は、「家族」のあり方について一筋の光をもたらしてくれる作品だと信じたい。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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