精子たちの大冒険をミュージカルナンバーとともに描いたノルウェー発のアニメーション映画『スペルマゲドン 精なる大冒険』がいよいよ劇場公開!
2024©74 ENTERTAINMENT AS
キャンプに出かけた思春期の少年が、気になる女の子と親密な関係になった時、外の世界を求めて必死に泳ぐ精子の命懸けの大冒険を、ミュージカルナンバーと共に描く『スペルマゲドン 精なる大冒険』が2月13日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『スペルマゲドン 精なる大冒険』は、思春期の少年の体内で繰り広げられる精子たちの大冒険を、ミュージカル仕立てでユーモアたっぷりに描き、本国ノルウェーで大ヒットを記録したアニメーション映画。思春期まっただ中の10代の少年であるイェンス。気になる女の子とキスを交わした瞬間、彼の体内で血液や細胞が大暴走を始めて制御不能に陥り、やがて精子たちの命がけのレースが幕を開ける。10億もの精子たちは、外の世界を目指して必死に泳ぎ続けるが…
本作では、『バイオレント・ナイト』『セブン・シスターズ』のトミー・ウィルコラと、ノルウェーのアニメーション映画界で活躍するラスムス・A・シーバートセンが共同監督を務めた。

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映画『スペルマゲドン 精なる大冒険』は、2月13日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮のkino cinema 神戸国際等で公開。
勉強熱心なシメンはある授業中、人体について学習していたところ、教授に怒鳴り散らされる。教授が言うには、人体を学ぶことは汚らわしいことらしい。「人体で重要なのは、男性・女性それぞれの生殖器のみ。それ以外は死肉も同然。」生命の誕生に直接関係する、生殖器だけが重要らしい。なんとも過激な教授だ。なかなか理解しがたい言説だが、それもそのはず。教授は”精子”そのもの。人体について学んでいたシメンも、友達のカミラも、後ろの席から茶化してくる奴も、このイェンスの王国と呼ばれる場所に住む全ての存在が精子。そう、ここは思春期を迎えたイェンスという男の子の精巣の中なのである。この王国の主イェンスの青春の1ページの内側で何が起きているかをおもしろおかしく、多少の学びも交えながら辿っていくロードムービーが本作『スペルマゲドン 精なる大冒険』なのだ。
誰が見ても『インサイド・ヘッド』や『はたらく細胞』を想起せずにいられないと思うが、そのような作品では触れづらかったであろう、思春期の性にフォーカスした作品になっている。本国ノルウェーでどのように受け入れられているのかといえば、名だたるハリウッド超大作と同様の規模感で上映されているにもかかわらず、2週連続1位を記録した。カンヌ国際映画祭やアヌシー国際アニメーション映画祭など、各国の映画祭での上映も行われた本作は、ヨーロッパを中心にアジアでも続々公開され、若者からの人気も獲得している。
驚いたのは、イェンスと両親の関係性。日本や、これまで見てきた欧米諸国の映画で描かれる思春期といえば、親は鬱陶しい存在で、性的な話なんてもってのほか。イェンスがそういうのに無頓着そうといえばそれまでだけど、初めての男女複数名でのお泊り会直前に避妊具を渡されたら、ありがたいアドバイスでも嫌な顔をしてしまうと思う。でも、特に変わった反応もなく「あぁありがと」みたいな感じだし、父親が遠回しに気をつけるんだぞって話しても「え?SEXのこと?それなら知ってるけど」とサラッとした反応。日本ではこうはいかない。でも、こうやって気軽に見れる映画で当たり前のように描かれることで、少しづつ雰囲気が変わるかもしれない。映画にはそういう力がまだまだあると信じたい。映画自体は特に説教臭いこともなく、むしろイェンス王国の精子たちのあるレースをおもしろおかしく、否、なかなか下品に描いている。イェンス初めての行為の内側でヴァルハラを目指すんだ!!!と蠢いていることには若干の恐怖を感じつつ、イェンスとそのパートナーになるサラはしっかり避妊のことを考えているのが良かった。
日本において1つ重要なことといえば、ラランドのニシダさんが精子のシメン役として声優に初挑戦していることじゃないだろうか。本人はインタビューで、声優挑戦に不安な顔をのぞかせつつ「精子の役だけはどうしてもやりたいと思っていた」と語っており、相当な気合を入れて本作の吹き替えに望んだようだ。アフレコの様子を見ても気合が入っているのがうかがえた。セリフの1つ1つにバカだな〜と思いながら細部まで拘られている精子ギャグはくだらなくも笑えるので、老若男女関係なく、嫌なことを吹き飛ばすつもりで劇場を目指してほしい。
fromブライトマン
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
- 最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

















