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愛のないセックスで感染する病が広がる近未来のパリを舞台としたSFロマンス『汚れた血』が4Kレストア版でいよいよ劇場公開!

2026年1月6日

レオス・カラックス監督の長編第2作目『汚れた血』が4Kレストア版で1月10日(土)より全国の劇場で公開される。

 

映画『汚れた血』は、フランスの鬼才レオス・カラックスが1986年に手がけた長編第2作。監督デビュー作『ボーイ・ミーツ・ガール』に始まるアレックス3部作の第2作で、結ばれない男女の三角関係を独自の映像センスと鮮烈な色彩でスピーディに描き、弱冠25歳にして映画作家としてのカラックスの評価を決定づけた一作。愛のないセックスにより感染する奇妙な病気「STBO」が蔓延した近未来のパリ。空虚な日々を過ごす青年アレックスは父が不可解な死を遂げた後、父の友人であるギャングの男マルクから犯罪に誘われる。マルクを手伝うことにしたアレックスは、彼の愛人であるアンナにひかれていくが…

 

本作では、『ボーイ・ミーツ・ガール』に続いてドニ・ラバンが主人公アレックスを演じ、名優ミシェル・ピコリが父の友人マルク、キャリア初期のジュリエット・ビノシュがマルクの愛人アンナを演じた。後にアメリカで『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』等を手がけるジャン=イブ・エスコフィエが『ボーイ・ミーツ・ガール』に引き続き撮影を担当。1986年度ルイ・デリュック賞、第37回ベルリン国際映画祭アルフレッド・バウアー賞を受賞。2026年1月、4Kレストア版にてリバイバル公開。

 

 

映画『汚れた血』(4Kレストア版)は、1月10日(土)より全国の劇場で公開。関西では、1月17日(土)より京都・烏丸の京都シネマ、1月23日(金)より大阪・梅田のテアトル梅田で公開。また、神戸・元町の元町映画館でも近日公開。

先月に公開された、4Kリマスター版『ポンヌフの恋人』から、レオス・カラックス監督作品を遡り、今回は4Kレストア版での『汚れた血』。愛のないセックスにより感染する奇妙な病気「STBO」が蔓延した近未来のパリ、という設定であるが、1986年製作でありながら、AIDSのメタファーだと思わずにはいられない。原題である「Mauvais sang」は、フランス語の直訳では”悪い血”だが、”宿命”、”遺伝的な腐敗”、”社会の病理”といった比喩的な意味も含まれる。本作にあてはめるなら、若者の虚無感や愛のない社会の状況を指し示す。近未来のパリを舞台にしているならば、まさに親世代や社会がもたらした”負の遺産”や”現代社会の病”を表現していることに納得せざるを得ない。そんな世界観において、ドニ・ラバンが演じた空虚な日々を過ごす青年アレックスと、ジュリエット・ビノシュが演じたアンナは出会うべくして出会っており、その運命は歯痒くも刹那的で感傷的にならざるを得なかった。なお、本作は、レオス・カラックス監督にとって長編初のカラーフィルム作品でありながら、夜のパリについての色彩表現を徹底しており、本編の多くがナイトショットから構成されている。そこでは、時折フラッシュ的なシーンの切替も施しており、斬新な彫琢が多々垣間見え、驚かされてしまう。まさに、レオス・カラックス監督作品としても重要な位置付けとなる作品であり、レストア版作品としても劇場で大いに鑑賞する価値がある一作である。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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