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大道芸人の青年が画学生と絆を深めていく『ポンヌフの恋人』が4Kレストア版でいよいよ劇場公開!

2025年12月16日

レオス・カラックス監督の青年アレックスを主人公にした3部作の完結編『ポンヌフの恋人』が4Kレストア版で12月20日(土)より全国の劇場で公開される。

 

映画『ポンヌフの恋人』は、フランスの鬼才レオス・カラックスが『ボーイ・ミーツ・ガール』『汚れた血』に続いて手がけたラブストーリー。アレックスという名を持つ青年を主人公に描く3部作の完結編にあたる。パリで最も古く美しい橋であるポンヌフで暮らす大道芸人のアレックスは、ある日、失恋の痛手と治る見込みのない目の病に苦しみ放浪する画学生ミシェルと出会う。やがて2人はポンヌフで共に暮らし始め、孤独な日々の中で絆を深めていく。ジュリアンというチェリストへの恋の未練と、画家としての失明への恐怖を抱えるミシェル。そして、他人とのつながりを知らずに生きてきたアレックス。2人の間には、次第に絆と愛が芽生えていく。しかし、ミシェルはやがて両親が自分を捜していること、そして眼病の治療法が見つかったことを知り…

 

本作で主人公アレックスを演じるのは、『ボーイ・ミーツ・ガール』『汚れた血』に続いてドニ・ラバン。ミシェル役にはジュリエット・ビノシュが扮する。1991年製作、日本では1992年に公開され、東京・渋谷のシネマライズで27週に及ぶロングランを記録する大ヒットとなった。2011年にニュープリント/HDリマスター版でリバイバル上映され、2025年には撮影監督キャロリーヌ・シャンプティエ監修による4Kリマスター版としてリバイバル公開される。

 

 

映画『ポンヌフの恋人』(4Kレストア版)は、12月20日(土)より全国の劇場で公開。関西では、12月20日(土)より京都・烏丸の京都シネマ、12月26日(金)より大阪・梅田のテアトル梅田、2026年1月1日(木)より神戸・元町の元町映画館で公開。また、今後、また、『ポンヌフの恋人』を皮切りに、『汚れた血』『ボーイ・ミーツ・ガール』『ポーラX』のレオス・カラックス監督初期4作品を4Kレストア版で連続公開予定である。

レオス・カラックス監督による”アレックス青春三部作”において、どの作品でも主人公のアレックスは刹那的で儚いキャラクターである。『ボーイ・ミーツ・ガール』『汚れた血』から続く3部作の完結編にあたる本作においても、得意とする大道芸以外では、不器用にしか生きることが出来ず、パリの煌びやか街中においては、はぐれ者でしか生きることが出来ないのはいかんともし難い気持ちになってしまう。そんな彼の前に現れたのは、失恋の身の上に左目に病を患った画学生ミシェル。詳しいことが分からずともアレックスにとっては同じように居場所を見つけられない人間だと思って共感し、放っておくわけにはいかない。ミシェルが抱える苦しみを少しでも解き放つことが出来るように、不器用ながらにも動いていく様子は、とても儚げである。だが、アレックスがどれだけのアクションを起こしたとしても、ミシェルの”痛み”を和らげることにはならない。しかし、2人が絆を深めていったことがせめても救いだ。気づけば、ふとした瞬間に夢みたいな出来事が繰り広げられるられるのだから、これぞレオス・カラックス監督ならではの”映画の魔法”だと受けとめてもいいだろうか。最終的には刹那的で儚い物語として幕を閉じるが、アレックスとミシェルの未来に幸あれ、と願わずにはいられない。今後、『汚れた血』『ボーイ・ミーツ・ガール』『ポーラX』も4Kレストア版で連続公開予定なので、是非とも劇場で鑑賞してみてはいかがでしょうか。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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