Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

  • facebook

とある山中で身元不明の白骨死体とともに、7組しか現存しない高価な将棋の駒が発見されたことから展開していくヒューマンミステリー『盤上の向日葵』がいよいよ劇場公開!

2025年10月28日

©2025 映画「盤上の向日葵」製作委員会

 

とある白骨死体の謎を軸に、突如将棋界に現れた異色の天才棋士と、賭け将棋の世界で圧倒的実力を持つ謎の男の出会いから始まる重厚なドラマを描き出す『盤上の向日葵』が10月31日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『盤上の向日葵』は、昭和から平成へと続く激動の時代を背景に、過酷な人生を生きる天才棋士の光と闇をドラマチックに描くヒューマンミステリー。山中で身元不明の白骨死体が発見される。現場には、この世に7組しか現存しない希少な将棋駒が残されていた。駒の持ち主は、将棋界に彗星のごとく現れ時代の寵児となった天才棋士である上条桂介であることが判明。さらに捜査を進めていくと、桂介の過去を知る重要人物として、賭け将棋で圧倒的な実力を誇った裏社会の男である東明重慶の存在が浮上する。やがて、謎に包まれていた桂介の生い立ちが明らかになる。

 

本作は、「孤狼の血」で知られる作家の柚月裕子さんによる小説を、坂口健太郎さんと渡辺謙さんの初共演で実写映画化。主人公の天才棋士である上条桂介を坂口さん、桂介に大きな影響を与えた賭け将棋の真剣師である東明重慶を渡辺さんが演じ、事件の真相を追う刑事役で佐々木蔵之介さんと高杉真宙さん、桂介の恩師役で小日向文世さん、桂介の父役で音尾琢真さん、東北一の真剣師役で柄本明さんが共演。さらに映画版オリジナルのキャラクターである桂介の元婚約者である宮田奈津子を土屋太鳳さんが演じた。『ユリゴコロ』『隣人X 疑惑の彼女』の熊澤尚人さんが監督・脚本を手がけた。

 

©2025 映画「盤上の向日葵」製作委員会

 

映画『盤上の向日葵』は、10月31日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋や難波のなんばパークスシネマ、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や九条のT・ジョイ京都、神戸・三宮の kino cinema 神戸国際等で公開。

白骨死体に残された希少な将棋駒の持ち主を辿っていく中で、意外な真相が折り重なっていく本作。この世に7組しか現存しない希少な将棋駒であるならば、関係者を絞っていくことは比較的容易なことであろう。だが、対象を絞り突き詰めていくことで、容疑がかけられたのは、若き棋士。坂口健太郎さんが演じることで、この棋士がなぜ??と思わずにはいられない。ひょっとしたら、黒幕に嵌められたのかもしれないだろうか。いや、天才棋士であるならば、嵌められるのも違和感がある。そこで、気になってしまうのが白骨死体の身元。その正体に行きつくまでにエビデンスを辿っていく警察側の人間も魅力的だ。その中に、かつてはプロ棋士を目指したものがいることが本作ならではの妙。刑事のバディが、棋士であるバディの足跡を追いかけていく様相となり、スリリングで重厚な物語になっていることに気づかされる。どちらかといえば、かつては青春映画をよく手掛けていた熊澤尚人監督が、気づけばサスペンス映画を手がけるようになり、今作では、過去最高に容赦ない物語を手掛けているのではないだろうか。最終的には、衝撃的で贖えない事実を前にして、主人公がどのような心境に陥り、宿命に立ち向かっていくのか、が本作最大の見どころ。彼が最後に選んだ道の先をしっかりと見届けたくなる一作であった。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

Popular Posts