紫外線に当たると高確率で皮膚がんになる難病の色素性乾皮症(XP)を患う少女と、キッチンカーでフルーツ売りをしている青年の恋愛模様がつづられる『タイヨウのウタ』がいよいよ劇場公開!

©2025 K-MOVIE STUDIO ALL RIGHTS RESERVED. Based upon the original Japanese language motion picture entitled “TAIYO NO UTA” (“MIDNIGHT SUN”), based upon an original story by Kenji Bando and Yoshiro Hosono.
遺伝子疾患で人生を諦めた少女が、キッチン・カーでフルーツを売る青年と出会い、青春を謳歌する『タイヨウのウタ』が5月16日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『タイヨウのウタ』は、1993年の香港映画『つきせぬ想い』を原案に、難病を抱え夜にしか活動できないミュージシャンの少女と彼女に出会った少年の恋を描いた2006年の日本映画『タイヨウのうた』を韓国でリメイクしたラブストーリー。XP(色素性乾皮症)という遺伝子疾患のため太陽の光を浴びることができないミソルは、部屋の中から見えるキッチンカーでフルーツを売っている青年ミンジュンに恋心を抱いていた。いつもは昼間しか来ないはずのキッチンカーが夜間販売に来ているのを見つけたミソルは、その日以来、常連客となりミンジュンに急接近。ミソルが歌を披露するとミンジュンは絶賛し、弾き語りの映像をSNSで配信するよう勧める。歌ではなく病気にばかり注目が集まることを懸念したミソルは、顔出しせずに歌だけを配信することに。配信は評判を呼ぶが、やがてSNS上でミソルの身元がバレてしまい…
本作では、『パラサイト 半地下の家族』のチョン・ジソがミソル、男性アイドルグループVIXXのリーダーで俳優としても活躍するチャ・ハギョンがミンジュンを演じた。監督はチョ・ヨンジュンが務めている。
©2025 K-MOVIE STUDIO ALL RIGHTS RESERVED. Based upon the original Japanese language motion picture entitled “TAIYO NO UTA” (“MIDNIGHT SUN”), based upon an original story by Kenji Bando and Yoshiro Hosono.
映画『タイヨウのウタ』は、5月16日(金)より全国の劇場で公開。関西では、5月2日(金)より、大阪・難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都、兵庫・神戸のkino cinema 神戸国際等で公開。

2006年の『タイヨウのうた』は劇場で鑑賞していた。今思えばYUIさんが映画に出演したことは貴重であり、社会現象になるかの如く話題のヒット作であり、素晴らしく切ない作品だったことを憶えている。元々は、香港映画『つきせぬ想い』を原案であったが、『タイヨウのうた』として製作されて以降、XP(色素性乾皮症)を患った少女と少年の濃いを描いたラブストーリーとして作られ、アメリカ・ハリウッドでもリメイクされた。そして、韓国でもリメイクされた本作である。少年のプロフィールに違いはあれども、基本的なストーリーは変わらず。されど、韓国で2020年代の今にリメイクされるからには、SNSに関する要素は自然と入り込んでくる。顔を出さずに引き語りする姿を配信し、好評を得たとしても、その裏側を探ろうとする者はいくらでもおり、くじけそうになってしまう姿はなんとも切ない。だが、心から共感し、お互いに背中を押し合える者が登場するのもSNSならではの出来事。運命に抗えずとも、短き生涯を悔いなく生きた証の記録である本作は、国が違っても素晴らしい作品であることを確信させられた。

- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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