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最愛の母を亡くした娘とその父の再生を紡ぐヒュ―マンドラマ『かなさんどー』がいよいよ劇場公開!

2025年2月18日

©「かなさんどー」製作委員会

 

母の死に際の父の対応を許せずにいた娘が、父の命が危ないという報せを受け帰郷し、父と日々を過ごしながらも関係修復をはかる姿を描く『かなさんどー』が2月21日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『かなさんどー』は、沖縄を舞台に独自の死生観と笑いを交えながら親子と夫婦の愛おしさを描いたヒューマンドラマ。赤嶺美花は認知症の父である悟の余命がわずかだとの知らせを受け、7年ぶりに故郷の沖縄県伊江島に帰ってくる。美花はかつて母の町子が亡くなる間際に助けを求めてかけた電話を取らなかった父のことを許せず、父に対して心を閉ざしていた。帰郷しても父との関係を修復しようとしない美花だったが、島の自然に囲まれて両親と過ごしたかけがえのない時間を思い返すなかで、母が遺した日記を見つける。そこには母の真の思いと、父と母だけが知る愛おしい秘密が記されていた。

 

本作では、『洗骨』で映画監督としても注目を集めたお笑いコンビのガレッジセールのゴリこと照屋年之さんが監督・脚本を手がけた。『賭ケグルイ』シリーズ等で知られる沖縄出身の松田るかさんが美花役で主演を務め、母の町子を堀内敬子さん、父の悟を浅野忠信さんが演じる。タイトルの「かなさんどー」は、沖縄の方言で「愛おしい」という意味だ。

 

©「かなさんどー」製作委員会

 

映画『かなさんどー』は、2月21日(金)より全国の劇場で公開。関西では、2月21日(金)より大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や難波のTOHOシネマズなんばや茨木のイオンシネマ茨木や神戸・三宮のOSシネマズミント神戸、2月28日(金)より京都・烏丸御池のアップリンク京都で公開。

『洗骨』では、笑いの中にエモーショナルなシーンを散りばめ、ユニークでありながら感動的な作品であったことが印象的な照屋年之監督。本作においては、『洗骨』より笑いを抑えておきながらも、どうすれば、こういった脚本を書くことができるんだ!?と驚かされる作品であった。『洗骨』と共通するのは、男性側の不器用さであろうか。苦しい状況下に置かれた時、どうすることも出来ず、何かに依存しないとやってられない不器用さを本作でも描かれている。そんな不器用さに対して、周囲にいる人間、特に女性側の慈愛に満ちた優しさが描かれているのも印象的だ。本作においては、主人公である娘が父親や周囲の男性に憤りを感じながらも、不器用に振る舞うことしか出来なかった経緯を知っていくプロセスの中で、何が出来るだろうか、と献身的に行動していく姿を見せつけられていく。気づけば、観ている側としても、自身の親に対する長年の思いなども想起されてしまい、様々な出来事に思いを馳せてしまった。そういった力を持っている作品であることを改めて思い知らされる。照屋監督はコンスタントに短編作品を撮りながら、長編作品も手掛けているので、次にどのような作品を届けてくれるのか楽しみにしておきたい。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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