UKロックバンドblurのドキュメンタリー『blur:To The End/ブラー:トゥー・ジ・エンド』とコンサート・フィルム『blur:Live At Wembley Stadium/ブラー:ライヴ・アット・ウェンブリー・スタジアム』がいよいよ劇場公開!
©2024 Copyright Up The Game Limited & blur
2023年に8年ぶりのアルバム『The Ballad of Darren』のレコーディングに集まった、blurのメンバーたちを追ったドキュメンタリー『blur:To The End/ブラー:トゥー・ジ・エンド』と2023年7月に行われた、blurのバンド史上初となるウェンブリー・スタジアムでのライブを収めたコンサート・フィルム『blur:Live At Wembley Stadium/ブラー:ライヴ・アット・ウェンブリー・スタジアム』が1月31日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『blur:To The End/ブラー:トゥー・ジ・エンド』は、イギリスの人気ロックバンドblurの復活とバンド史上最大規模のライブへの軌跡を追ったドキュメンタリー。1990年代のブリットポップムーブメントを牽引し、その後もイギリスのロックシーンを代表する存在として世界的に人気を集めてきたブラー。2023年7月には8年ぶりとなるアルバム「The Ballad of Darren」を発表して再始動を果たし、バンド史上最大規模となるロンドンのウェンブリー・スタジアムでライブを敢行した。本作では、2023年初頭にアルバムのレコーディングのために集まったメンバー4人にカメラを向け、30年来の仲間である彼らのユニークな関係を追う。数々の楽曲のパフォーマンスはもちろん、スタジオ内でのメンバーの様子、ツアー中の生活といったオフショットやアーカイブ映像もふんだんに盛り込みながら、彼らの貴重な1年間を映しだす。監督は『リアム・ギャラガー ネブワース22』のトビー・Lが務めた。
映画『blur:Live At Wembley Stadium/ブラー:ライヴ・アット・ウェンブリー・スタジアム』は、blurが2023年7月にロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催したライブの模様を記録したコンサート映画。ブラーは、2023年7月には8年ぶりのアルバム「The Ballad of Darren」で復活を遂げ、7月8日と9日にはバンド史上最大規模となるロンドンのウェンブリー・スタジアムでライブを敢行。15万人の観客を前に「Song 2」「Girls & Boys」「Coffee & TV」など数々の人気楽曲を披露し、彼らの集大成的なライブとなった。本作ではその模様を40時間に20アングルで撮影し、臨場感たっぷりにスクリーンに映しだす。本作も、トビー・Lが監督を務めた。
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映画『blur:To The End/ブラー:トゥー・ジ・エンド』と『blur:Live At Wembley Stadium/ブラー:ライヴ・アット・ウェンブリー・スタジアム』は、1月31日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のテアトル梅田、京都・七条のT・ジョイ京都、神戸・三宮のkino cinema 神戸国際で公開。
『blur:To The End/ブラー:トゥー・ジ・エンド』
1990年代に青春を過ごした身としては「1990年代の音楽シーンにはブリットポップムーブメントがあってだな。オアシスと人気を二分していたブラーは、グレアムが脱退したり、活動休止したりしているけど、2023年にまた4人が戻って……」なんてつらつらと語りたくなるのだけど、そんな前置きがなくてもこのドキュメンタリーは十分におもしろい。
〈伝説のバンド〉なんて呼ばれるようになったブラーが8年ぶりのアルバム制作のために集い、ウェンブリー・スタジアムでのライヴに向けて再始動する様子を追う。こうと聞くと重みのある内容をイメージしがちだけど、丸みを帯びておっちゃんなった4人が、ほどよい距離感を保ちながら楽しそうにブラーに戻っていく姿は、いい意味で力が抜けていてカジュアル。見る側も、ほんわかとあたたかい気持ちで伴走できます。
そして、クライマックスのウェンブリーライブ。デーモンが今回の再集結の理由を「求められているような気がしたから」と語っていたけど、まさしく音楽の神に求められたようなライブがそこにあります。ぜひ、同時公開の「ブラー:ライヴ・アット・ウェンブリー・スタジアム」とセットでご覧ください。(ドキュメンタリーを先に観るか? 後からにするか? はお好みでOK!)
最後にファンとしての戯言を。巨大スタジオでのリハーサル時にグレアムがブツブツと文句をいっているのが、いかにもグレアム!そして、タバコは加熱式になってるんかーい(笑)。
『blur:Live At Wembley Stadium/ブラー:ライヴ・アット・ウェンブリー・スタジアム』
長年、いろいろなバンドのライブに通っていると、奇跡のようなライブに出会うことがあります。アーティストとオーディエンス、会場のオーラのようなものが溶け合うかのように一体化し、昇華していく───言葉にできない高揚感と幸福感に包まれるライブ。ブラーのウェンブリー・スタジアムも、そんなライブだったと思うのです。
サッカーとライブの聖地・ウェンブリーのステージにはじめて立つブラー。メンバーは50代半ばのオヤジたちで、1990年代のシニカルなキュートさはとっくに脱ぎ捨てています。だけど、むちゃくちゃエモーショナルで、むちゃくちゃかわいい! なんなら、全盛期といわれた1990年代に観たライブより、今のほうが心にグッと響きます。
さらに、観客がすごくいいのです。往年のファンも、新しい若いファンも、飛び跳ねて、叫んで、涙している姿を観ると「音楽ってすばらしい」と心から思えるし、同時に「なんで私はあそこにいないんだっ」という悔しさも湧きあがります。(2023年のサマソニでライブを観られて本当によかった!)
デーモンは「ブラーは終わりじゃない。また何かに求められたらやる」とコメントしていますが、現状は活動休止中です。また会える、その日まで。この奇跡のライブで〈ブラーのいる幸せ〉を体感してください。そして、どこかで爆音・応援上映やってくれー!
from浦山まさみ
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
- 最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!