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腕のけがで職を失った男性の日常が◯(まる)に浸食されていく『まる』キタからミナミまで“まる”が大阪を侵食中!

2024年10月15日

©2024 Asmik Ace, Inc.

 

美大を卒業するも、アートだけでは身を立てられず、芸術家のアシスタントを淡々と続ける無気力な男性が、通勤途中の事故で腕を負傷したことが原因で失職してしまい、蟻に導かれて描いた〇をきっかけに、日常が〇に浸食されていく『まる』が10月18日(金)より全国の劇場で公開。今回、大阪が“まるに”夢中になるキャンペーンが実施される。

 

映画『まる』は、『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは、』の荻上直子さんが監督・脚本を手がけ、堂本剛さんが27年ぶりに映画単独主演を務めた奇想天外なドラマ。美大を卒業したもののアートで成功できず、人気現代美術家のアシスタントとして働く沢田。独立する気力さえも失い、言われたことを淡々とこなすだけの日々を過ごしていた。そんなある日、彼は通勤途中の雨の坂道で自転車事故に遭い、右腕にケガをしたために職を失ってしまう。部屋に帰ると、床には1匹の蟻がいた。その蟻に導かれるように描いた〇(まる)が知らぬ間にSNSで拡散され、彼は正体不明のアーティスト「さわだ」として一躍有名人に。社会現象を巻き起こして誰もが知る存在となる「さわだ」だったが、徐々に○にとらわれ始め…
沢田の隣人で売れない漫画家の横山を綾野剛さん、沢田と同じく美術家のアシスタントとして働く矢島を吉岡里帆さん、コンビニ店員のモーを森崎ウィンさん、ギャラリーオーナーの若草萌子を小林聡美さんが演じる。堂本さんが「.ENDRECHERI./堂本剛」として音楽を担当した。[配給:アスミック・エース]

 

今回、本作の公開を記念し、大阪が“まるに”夢中になるキャンペーンが実施中だ。まず10月12日(土)からは、大阪・新世界の通天閣に“〇(まる)”風船がいっぱい出現した。通天閣下にて “〇(まる)”がデザインされた風船を無料で配布中。通天閣や新世界を訪れた人に手渡し、“〇(まる)”の風船を持った人で溢れかえり、通天閣周辺一帯は“まるで“〇(まる)”に侵食されたかのようになっている。

 

また、既に10月7日(月)より大阪・キタのお初天神裏参道に“〇(まる)”ステッカーが出現中だ。大阪・北エリアを代表する飲食店街である、お初天神裏参道の一部店舗に、 “〇(まる)”のステッカーを配布中。(枚数限定の為、既に配布終了している店舗もあり)

 

他にも、10月9日(水)より 大阪のソウルフード串かつのチェーン店「大阪新世界元祖串かつ 串かつだるま」にてコラボメニューを発売。大阪のソウルフードである串かつのチェーン店「大阪新世界元祖串かつ 串かつだるま」にて映画『まる』コラボメニューを発売。プチトマト、うずらの卵、モッツァレラチーズの3つの“〇”が味わえる「みんな〇に夢中になる〇串」(220円※税込)を販売中。また店舗内では、映画『まる』と「串かつだるま」のコラボビジュアルも掲出している。(展開は一部店舗をのぞく)

 

そして、10月18(金)から10月31日(木)まで大阪・梅田の TOHOシネマズ梅田本館にて「巨大“まる”アート」を展示。大阪芸術大学の学生が映画『まる』をイメージして製作したアートに、堂本剛さんが最後に「まる」を筆入れして完成した「巨大“まる”アート」をTOHOシネマズ梅田 本館にて展示する。

 

映画『まる』は、10月18日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や九条のT・ジョイ京都、兵庫・神戸のOSシネマズミント神戸等で公開。

 

©2024 Asmik Ace, Inc.

本作のタイトルを聞いた時、ぴあフィルムフェスティバルのPFFアワード2014入選作である『丸』を思い出さずにはいられなかった。『丸』は、謎の”丸”らしきものを偶然見てしまい、”丸”にとらわれてしまう者達を描いた不可解なサスペンス作品である。本作の場合も、偶然書いてみた〇(まる)にとらわれてしまった人々を描いていく。だが、今作では、〇(まる)を禅における書画のひとつで、図形の丸(円型)を一筆で描いた”円相(えんそう)”だと捉えたことが興味深い。書いた本人は、蟻の色覚を利用してまるを描いただけのようだが、まさかの事態に遭遇するとは…現実の世界では偶然の産物はいくらでもあることだが、SNSが浸透した世界においては、尚更に異常な出来事になっていくだろう。世の中の不条理に巻き込まれた主人公が思わぬ事態に遭遇しても、結局は不条理に振り回され続けるかもしれない。そんな状況下で自らの芸術性を見出し貫くことの意義があるように感じられた。実に不可思議でありながらポジティブな作品なので、一見の価値ありだ!

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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