狂気と復讐の連鎖に陥る様子が容赦ないゴア描写で描かれる『Kfc 食人連鎖』がいよいよ関西の劇場でも公開!
©Le Binh Giang / MAP×Cinemago
ベトナムのハノイを舞台に、人間狩りを行う医者と、犠牲者になった娼婦の娘による復讐の連鎖を容赦のないゴア表現で描き出す『Kfc 食人連鎖』が9月6日(金)より関西の劇場でも公開される。
映画『Kfc 食人連鎖』は、食人による復讐の連鎖をハードなゴア描写で描いたカニバリズムホラー。ベトナムのハノイでは、医師が標的にした人間を救急車で轢き殺しては非道の限りを尽くす、人間狩りを行っていた。彼の息子は人肉中毒に陥っていた。一方、人間狩りの犠牲になった売春婦の娘たちは復讐心に駆られ、彼らは果てしのない狂気の連鎖に陥っていく。
本作が長編デビュー作となったベトナムの監督レ・ビン・ザンが、大学の卒業制作として手がけた作品。だが、人間狩りにいそしむ医者や人肉中毒の子どもが登場するなど、残虐でグロテスクな内容から大学側にも拒否され、監督は退学処分。映画も本国ベトナムで公開不可になったいわくつきの作品。日本ではR18+指定で公開される。
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映画『Kfc 食人連鎖』は、関西では、9月6日(金)より大阪・梅田のテアトル梅田や烏丸御池のアップリンク京都、9月7日(土)より神戸・新開地のCinema KOBEで公開。なお、9月7日(土)には、テアトル梅田に夢人塔の浅尾典彦さんとCinemagoの滝澤令央さんを迎えトークイベント付き上映を開催予定。
このコーナーはあくまで作品をレコメンドするために設けている。だが、今回は、初めて作品をオススメしづらい。映画の冒頭から時間をかけて入念に注意事項がアナウンスされる本作。あくまでフィクションであることが分かって、この劇映画をみることを観客は分かっているはずだ。ベトナムのハノイでこんなことが現実に起こっていたとしたら、観光客は近寄りがたく、ハノイにとってはどれだけ迷惑なものか。だが、大学の卒業制作として手掛けようか企てたら、大学側にも拒否され、監督は退学処分になったということは、企画段階からどれだけ危険であることが伺えたのだろうか。実際のやり取りを見てみたいものだ。冒頭から観ていくと、アジア系作品ならでは土着的な怖さやバイオレンスに溢れた作品かな、と思っていた。だが、次第にただならぬ雰囲気が徐々に醸し出されていく。終盤に向かうにつれて、阿鼻叫喚をこれでもかと体現したかのような光景を見せつけられてしまう。これ、映画館の大きなスクリーンで観てしまったら、シアターを出て行ってしまう人も出てくるんじゃないか。誓約書を書くレベルでもないだろうか、怖いもの見たさで本作を鑑賞しようと計画している方は覚悟して劇場に臨んでくださいませ。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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