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交差する2つの出来事から、6人の男女の日常に潜む恐怖と絶望を描く『ニューノーマル』がいよいよ劇場公開!

2024年8月13日

©2023 UNPA STUDIOS.ALL RIGHTS RESERVED.

 

女性を狙う連続殺人事件が発生するソウルで、火災報知器の検査員として女性宅に入ろうとする男性と、マッチングアプリで出会った男女の物語が交錯する『ニューノーマル』が8月16日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『ニューノーマル』は、絡み合う奇妙な運命が登場人物たちの日常を一転させ、予測不可能な事態を巻き起こすさまを描いたスリラー。ソウルでは女性を狙った殺人事件が連続して発生し、世間を騒然とさせていた。ある日、マンションでひとり暮らしをしているヒョンジョンのもとに、火災報知器の点検をしにきたという中年の男が訪れてくる。図々しく家の中に入ってくる怪しげな男に不安を覚えるヒョンジョン。一方、デートアプリでマッチングした相手と待ち合わせをしているヒョンスのもとには、思いも寄らない人物が現れる。この一見すると無関係な2つの出来事はやがて交差し、予想外の結末へと向かっていく。

 

本作では、「冬のソナタ」「天国の階段」のチェ・ジウが、2016年の『ハッピーログイン』以来に映画出演を果たし、韓国で大ヒットを記録したホラー『コンジアム』のチョン・ボムシク監督がメガホンをとった。チェ・ジウがヒョンジョンを演じ、「イカゲーム」「今、私たちの学校は…」で人気を集めたイ・ユミが、人とのつながりを求める平凡な20代の女性ヒョンスを演じた。K-POPグループ SHINeeのチェ・ミンホが孤独な大学生フン、同じくK-POPアイドルグループ Block BのメンバーであるP.O(ピョ・ジフン)が、ロマンスを求めるあまりストーカーに変貌する青年ギジンを演じ、スクリーンデビューを飾った。

 

©2023 UNPA STUDIOS.ALL RIGHTS RESERVED.

 

映画『ニューノーマル』は、8月16日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のテアトル梅田や難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮のkino cinéma 神戸国際等で公開。

日常にひそむ悪意の断片が次々と映し出され、脈絡のない事件や人物たちが、ふとすれ違うように突然リンクしたりもする。ソウルの街中は、こんなにも無数の邪悪に満ちているのか?と真に受けて戦慄しそうになりつつも、こんなことが「ニューノーマル(生活様式の新しいスタンダード)」であっていいはずがない、と自分の中の理性がなんとか否定する。

 

ホラー映画のシチュエーションって突飛もないな、と笑い飛ばしたいところだが、チョン・ボムシク監督の作品独特の、あの嫌なリアルさを含んだ不気味さは今作でも全開だ。前作『コンジアム』は、それが現実ではないことに安堵するフェイクドキュメンタリーだったが、本作でも「えっ、勿論こんなの嘘だよね?」と思いながらも、同じような事件が実際に起きていても、誰にも知られていないだけかも……?という居心地の悪さが残る。

 

また、独特なのは恐怖描写だけではなく、画面の転換などに古典的映画のオマージュ的な演出が見受けられるのも楽しい。例えば、本編はいくつかの章に区切られているのだが、そのチャプター名はそれぞれ過去の名作のタイトルが引用されている。日本語字幕では日本公開の邦題通りに訳されていないものもあるが、どれも有名な傑作だ。ひとつだけ解説をしておくと、「M」はオーストリア出身のフリッツラング監督による1931年の作品で、殺人犯を示す「Murder」の頭文字「M」がタイトルになっている。

 

それにしても、チェ・ジウさんのセレブ感と美貌は強烈だった。やはり韓流ブームを開拓した大物の存在感は流石。彼女の主演作で未見のものは、しっかりと観たい。

fromNZ2.0@エヌゼット

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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