熊本地震をきっかけに出会った猫好きの男女3人と愛猫の共同生活を描く『三日月とネコ』がいよいよ劇場公開!
©2024映画「三日月とネコ」製作委員会 ©ウオズミアミ/集英社
熊本地震をきっかけに出会った猫好きな男女3人が、猫と共同生活を送っていく『三日月とネコ』が5月24日(金)より全国公開される。
映画『三日月とネコ』…
40代の書店員である戸馳灯、30代の精神科医である三角鹿乃子、20代のアパレルショップ店員である波多浦仁。熊本地震をきっかけに出会った彼らは、家族でも恋人でもなく年齢も職業も境遇もそれぞれ異なるが、愛猫ミカヅキを囲んで仲良く共同生活を送っている。いつも一緒に食卓を囲み、時には悩みながらも優しく寄り添ってきた3人の生活は、灯が編集者の長浜一生と出会ったことで次第に変化していく。鹿乃子と仁も、小説家の網田すみ江や牛丸つぐみとの新たな交流を通して自分自身を見つめ直していく。
本作は、迷える3人の大人たちと猫が織りなす共同生活を描いたウオズミアミさんによるコミックを、安達祐実さん、倉科カナさん、渡邊圭祐さんの共演で実写映画化。灯役を安達さん、鹿乃子役を倉科さん、仁役を渡邊さんがそれぞれ務め、編集者の長浜一生役で山中崇さん、小説家の網田すみ江役で小林聡美さん、牛丸つぐみ役で石川瑠華さんが共演。『市子』の脚本を手がけた上村奈帆さんが監督・脚本を手がけた。
©2024映画「三日月とネコ」製作委員会 ©ウオズミアミ/集英社
映画『三日月とネコ』は、5月24日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条、神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。
かつて、東日本大震災で震度5の揺れを経験した時、住んでいた寮の部屋はぐちゃぐちゃになり、入口に近くに置いていた寝袋を掴んで先輩の部屋で一夜だけお世話になったことがある。巨大な地震に遭遇し1人で不安な夜を過ごすより、心を寄り添えるものが共通している方を発見できたなら、思い切って声をかけてみるのは一理あるだろう。本作はそこから共同生活を送る人達を丁寧に描いていく。家族でも恋人でもなく、年齢も職業も境遇も異なっていても、各々の特技を活かしながら、皆が猫を好きであるならば、なんて素敵な生活なんだろうなぁ。可能ならば、いつまでもこんな風な生活を送っていきたい。でも、それぞれに人生があり、新たな出会いがある。いつかは共同生活が終わることがあるだろう。しかし、物理的に離れることがあったとしても、心では繋がっているような関係こそが長続きするのかもしれない。2020年代を迎えた今こそ、多種多様なことを自然に理解して普通に過ごすことが出来ることの尊さを描いた作品でもあった。皆に幸あれ、と心から願いたい一作である。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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