3組の孤独な男女に訪れた一晩の冒険を描く『MY (K)NIGHT マイ・ナイト』がいよいよ劇場公開!
©2023 HI-AX「MY (K)NIGHT」
悩める3人の女性が、一夜限りの恋人に救いを求める様を描く『MY (K)NIGHT マイ・ナイト』が12月1日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『MY (K)NIGHT マイ・ナイト』は、横浜を舞台に3組の孤独な男女が織りなす一夜の物語を描いたドラマ。一夜かぎりの恋人として女性を癒す「デートセラピスト」の刹那、イチヤ、刻。夫に浮気され満たされない心を抱える沙都子は、憂さ晴らしに刻とデートすることに。余命わずかな母親に婚約者を紹介したい高校教師の灯は、刹那に婚約者のふりをして母親に会ってほしいと頼む。人気インスタグラマーのmiyupoは、イチヤを伴って中華街の人気店を巡り、料理や自分の写真をSNSに投稿していく。
本作では、ダンス&ボーカルグループTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEの川村壱馬さん、RIKUさん、吉野北人さんがそれぞれ刹那、イチヤ、刻を演じ、沙都子役で安達祐実さん、灯役で穂志もえかさん、miyupo役で夏子さんが共演。EXILE HIROさんが企画プロデュース、『四月の永い夢』の中川龍太郎さんが監督・脚本を手がけた。
©2023 HI-AX「MY (K)NIGHT」
映画『MY (K)NIGHT マイ・ナイト』は、12月1日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮のkino cinéma神戸国際等で公開。
自主制作映画団体 Tokyo New Cinemaで多くの作品を手掛けていた頃から中川龍太郎監督作品。コントラストが効いた映像世界の中で繊細な人間ドラマを丁寧に描いてきた中川監督がいよいよ大きなフィールドで作品を手掛けることになったことに驚くと共に、どうなってしまうのか不安もあった。だが、そんなものは不要だったことに気づかされる。THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのメンバーが主演であっても、中川監督作品の世界観は揺るがない。男性のデートセラピストが女性が抱える悩み等に対してメンタル面からの癒やしをサポートする仕事の姿を描きながらも、男性側にも悩みや家族に関するしがらみ等があることが次第に明らかになっていくストーリー展開はお見事。近年は、メインの男女を中心とした物語が多かったが、2014年の『Plastic Love Story』以来に具体的な群像劇として描いている。たった一夜の物語であるにも関わらず、美しい朝日を迎えるまでに幾つもの夜を経ているような心地だった。現代社会を生きる誰しもが、煌びやかな世界に憧れたり、自身が追い求めるものを掴むために努力したり苦しんだりしている中で、ちょっとした救いを求めることが出来たら、人ずしの光が射して、少しだけでも毎日が生きやすくなる、と思えるかもしれない作品だ。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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