2049年の東京の片隅にある団地を舞台に、小学生達が未知の存在を宇宙に帰すため奮闘するジュブナイルSF『ぼくらのよあけ』がいよいよ劇場公開!
(C)今井哲也・講談社/2022「ぼくらのよあけ」製作委員会
2049年の東京の片隅にある団地を舞台に、ロボットと宇宙が大好きで、地球に接近する彗星に夢中になっていた少年が、宇宙から来たという未知の存在に出会い、彼らを宇宙へ帰す重大なミッションに挑む『ぼくらのよあけ』が10月21日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『ぼくらのよあけ』…
西暦2049年の夏。阿佐ヶ谷団地に住む小学4年生の沢渡悠真は、もうすぐ地球に大接近するという彗星に夢中になっていた。そんなある日、沢渡家の人工知能搭載型家庭用ロボット・ナナコがハッキングされてしまう。犯人は「二月の黎明号」と名乗る未知の存在で、宇宙から1万2000年の歳月をかけて2022年に地球にたどり着いたもののトラブルで故障し、阿佐ヶ谷団地の一棟に擬態して休眠していたのだという。二月の黎明号から宇宙に帰るのを手伝って欲しいと頼まれた悠真たちは、極秘ミッションに乗り出す。
本作は、2011年に「月刊アフタヌーン」で連載された今井哲也さんのSFジュブナイル漫画「ぼくらのよあけ」をアニメーション映画化。杉咲花さんが主人公の悠真、声優の悠木碧さんが人工知能搭載ロボットのナナコ、朴ろ美さんが謎の存在である二月の黎明号の声を演じる。黒川智之さんが監督を務めた。
(C)今井哲也・講談社/2022「ぼくらのよあけ」製作委員会
映画『ぼくらのよあけ』は、10月21日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や七条のT・ジョイ京都、兵庫・神戸の OSシネマズ神戸ハーバーランド等で公開。
何故だが、今年は、団地を舞台にしたジュブナイル作品がちらほらと公開されていますね。今作では、2049年にもやはり存在している団地が中心地となる近未来SF作品。原作漫画では、2038年の設定がされているが、これは『ブレードランナー』の影響だろうか、いや知らず。いつの時代も子供達が夢中になっているのは彗星、というのは好感が持てる。とはいえ、周囲に存在するのは技術発展によって作り出されているAIロボット。このアンバランスな世界観が絶妙である。子供達に託されたミッションは、「2月の黎明号」と呼ばれる、1万2000年をかけて2022年に地球に不時着し潜んでいた異星の無人惑星探査機及びその人工知能を再び宇宙に帰すこと。未知なる物体からの依頼には慄くばかり。だか、子供達の中にある小さな世界の中にある雄大な世界観の中で果敢に取り組んでいく姿は、まさにジュブナイル作品そのもの。かつてあった出来事の真相には多少なりとも驚かされつつも、団地という小さな世界の中での継承を感じられる作品であった。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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