ファン・ジョンミン誘拐事件が発生!?自ら“韓国トップスター”を演じた『人質 韓国トップスター誘拐事件』がいよいよ劇場公開!
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国民的スターが何者かに誘拐され、手がかりもないまま捜索する中、スター本人は持ち前の演技力で犯人たちに立ち向かう様を描く『人質 韓国トップスター誘拐事件』が、9月9日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『人質 韓国トップスター誘拐事件』は、誘拐・監禁されたトップスターの決死の脱出劇を描いたサスペンス。記者会見から帰宅の途についた国民的スター俳優ファン・ジョンミンが、ひと気のない路地で何者かに連れ去られた。警察や関係者は必死で行方を捜すが、証拠も目撃情報もない。一方、パイプ椅子に縛りつけられた状態で意識を取り戻したファン・ジョンミンは、自分が身代金目的で誘拐されたことを知る。まるでゲームのように犯行を楽しむ若者たちは、ソウルを震撼させている猟奇殺人事件の犯人だった。唯一の武器である卓越した演技力で犯人たちに対峙するファン・ジョンミンだったが…
本作では、『ただ悪より救いたまえ』『新しき世界』等で知られる韓国の俳優ファン・ジョンミンが実名で主演を務め、ドラマ『イカゲーム』のイ・ユミ、ドラマ『梨泰院クラス』のリュ・ギョンスが共演している。
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映画『人質 韓国トップスター誘拐事件』は、9月9日(金)より全国の劇場で公開。関西では、9月9日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田や心斎橋のシネマート心斎橋や京都・烏丸の京都シネマ、9月10日(土)より神戸・元町の元町映画館で公開。
鑑賞後に感想を言おうとすると、とにかく「ファン・ジョンミンが!」と連呼してしまう。こんなに主演俳優のフルネームを何度も声に出す映画は、他に見たことがないぞ。「主演:ファン・ジョンミン、役名:ファン・ジョンミン」というプロットを聞いただけで、かなりおもしろい。「その手があったか!」という喝采と「それやっちゃうんだ!?」という戸惑いと…もはや反則のアイディアなのに、映画としての完成度はとてつもなくクオリティが高過ぎる。出オチのようなエキセントリックな設定だが、本編は緊張感と疾走するアクションによる興奮でグイグイと引っ張り、物凄いスピード感で走り続け、気づけばエンドロールまでノンストップ。本編は94分、コンパクトな尺であり、体感はそれ以上にあっという間だ。むしろもっと観ていたくなる。
誘拐犯と警察、そして人質達の脱出劇には、芯のストーリーがきっちりとおもしろい上、数多の犯罪ノワール作品で大人気のファン・ジョンミンが、今度は本人が誘拐される!誰に向けられたファンサービスなんだ。一体、これはメタフィクションなのか、それともある意味ではマルチバースなのか。『国際市場で会いましょう』『ベテラン』『ただ悪より救いたまえ』等の人気作を彷彿とさせたり、タイトルがそのまま引用されたり、虚実の境界線を気持ちよく見失う。映画を観ているはずなのに、彼の安否を本気で気遣いながらのめりこみ、ただ思うことは「死なないで、ジョンミン!」。ハラハラモードに追い詰められる圧倒的な没入感があった。
「いや、出オチのネタ映画でしょ(笑)」と、若干甘くみていて本当にすみません。韓国映画がそんな浅い作りの作品を世に出すはずがない。「でも、最後は無事に助かってハッピーエンドなんでしょう?」等と楽観はできないぞ、と思った人は、韓国映画慣れしている方々だ。この映画、エピローグまであるのだから油断ならない。どうなっちゃうんだ!ファン・ジョンミン!下積み時代の思い出を吐露する場面等もあり、まるで、ファン・ジョンミンの素顔を見たかのような気持ちにもなるけれど、それもまたこの人の演技なんだろうか…?少しだけ我に返ったりしつつも、不思議な余韻を残していく。最後の最後まで渋かった。
この映画は「極上だ!」と太鼓判を押させて頂きたい。コロナ禍のご時世においても、韓国映画は今年も絶品が多く、ハイクオリティなマーケットを保っているのは流石!中でも本作は、ベスト級の一本だ。ファン・ジョンミンの大ファンでも、彼のことを初見でも、めちゃくちゃ楽しめることは全力で保証するので、ぜひ観て頂きたい!
fromNZ2.0@エヌゼット
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
- 最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!