“恋をしている女性が光を放ってキラキラして見える”という特異な体質を持つ男子大学生を中心にした不思議な四角関係を描く『恋は光』がいよいよ劇場公開!
(C)秋★枝/集英社・2022 映画「恋は光」製作委員会
“恋をする女性が光って見える”特異体質の主人公を中心に、彼に恋する幼馴染、彼が一目惚れする少女、そして他人の恋人を略奪するばかりの少女が、恋とは何か悩み不思議な四角関係になっていく様を描く『恋は光』が6月17日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『恋は光』…
「恋をしている女性が光って見える」という特異体質の大学生である西条は、自身は恋愛とは無縁の学生生活を送っていた。ある日、彼は「恋というものを知りたい」という文学少女の東雲に一目ぼれし、恋の定義について語り合う交換日記を始める。西条にずっと片思いしてきた幼なじみの北代は、そんな2人の様子に心をざわつかせる。一方、恋人がいる男性ばかり好きになってしまう宿木は、西条を北代の彼氏だと思い込んで猛アプローチ。4人は奇妙な四角関係に陥っていく。
本作は、集英社「ウルトラジャンプ」で連載された秋★枝さんのコミックを、『彼女が好きなものは』の神尾楓珠さん主演で実写映画化。ヒロインの北代を『あなたの番です』『孤狼の血 LEVEL2』の西野七瀬さん、東雲を『10万分の1』の平祐奈さん、宿木を『糸』の馬場ふみかさんが演じる。監督・脚本は『殺さない彼と死なない彼女』の小林啓一さんが担った。
(C)秋★枝/集英社・2022 映画「恋は光」製作委員会
映画『恋は光』は、6月17日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条、神戸のOSシネマズ神戸ハーバーランド等で公開。
初長編作品『ももいろそらを』で心にジーンとクる儚げな作品を世に送り出して以降、コンスタントに作品を制作してきた小林啓一監督。前作『殺さない彼と死なない彼女』では、実はトリッキーな趣向を凝らした作品ながらも良き評価を受けてきた。今作も漫画原作ではあるが、青年誌ならではのコミカルな画のタッチを映画で見事に表現している。神尾楓珠さんが眼鏡をかけたキャラクターを演じているのは珍しいが、しっかりと原作に近づけていた。各々のキャラクターが持つ世界観を忠実に再現していた。恋というものをこれほどまでに哲学的に文科的に考えたことはない。だが、ふと自分の周囲にいた友人を思い出してみると、恋や好きだという気持ちが分からないという男子や女子は少なからず存在していた。その子のバックボーンに何があったのか知らなかったが、ひょっとしたら、本作の西条や東雲さんのように考えていたんだろうか。思春期真っ只中だからこそ考えられる豊かな時間を過ごしていたのかな。…とかつて過ごしていた時期を思い出してしまう。最終的には小林監督ならでは儚げなシーンもしっかりとあり、一風変わった恋愛青春映画を存分に楽しむことが出来た。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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