ショービジネスでの成功を夢見て駆け上がる男が、野望の先で人間の闇に触れていく『ナイトメア・アリー』がいよいよ劇場公開!
©2021 20th Century Studios. All rights reserved.
成功を目指す主人公が垣間見る、ショービジネス界の栄光とその陰に潜む不穏な闇を描く『ナイトメア・アリー』が3月25日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『ナイトメア・アリー』は、野心にあふれ、ショービジネス界で成功した男が、思いがけないところから人生を狂わせていく様を描く。ショービジネスでの成功を夢みる野心にあふれた青年スタンは、人間か獣か正体不明な生き物を出し物にする怪しげなカーニバルの一座とめぐり合う。そこで読心術の技を学んだスタンは、人をひきつける天性の才能とカリスマ性を武器に、トップの興行師となる。しかし、その先には思いがけない闇が待ち受けていた。
本作は、『シェイプ・オブ・ウォーター』でアカデミー賞の作品賞ほか4部門を受賞したギレルモ・デル・トロ監督が、ブラッドリー・クーパーはじめ豪華キャストを迎えて送り出すサスペンススリラー。過去にも映画化されたことのある、1946年に出版された名作ノワール小説「ナイトメア・アリー 悪夢小路」が原作となっている。スタン役を『アリー スター誕生』『アメリカン・スナイパー』などで4度のアカデミー賞ノミネートを誇るブラッドリー・クーパーが務め、2度のアカデミー賞受賞歴をもつケイト・ブランシェットほか、トニ・コレット、ウィレム・デフォー、ルーニー・マーラらが共演した。第94回アカデミー賞では作品賞に加え撮影、美術、衣装デザインの計4部門にノミネートしている。
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映画『ナイトメア・アリー』は、3月25日(金)より全国の劇場で公開。
今回、ディズニーより、『ナイトメア・アリー』の試写会に招待頂きました。本作のティーザー予告では、ウィレム・デフォー演じるカーニバルの案内人による怪しげなショーへの誘いが描かれていく。実は、このシーンは、あくまで本作の冒頭である。こころから、野心にあふれ、ショービジネス界で成功した男の栄枯盛衰が描かれていく。とはいえ、この冒頭のシーンは本作において大事なカギとなっているので、お見逃しなく!
男の名は、スタン・カーライル。流浪の民でしかなかった男が、カーニバルのテントに潜り込み、次第に気に入られていく。そこで彼が目をつけたのが、読心術。人々の注目を集め、興行業界で成り上がっていくためには最適な技術である。だが、のめり込めば、のめり込むほどに危険な自らを滅ぼしかねない。人々を魅了してしまう程、自らの人生を棒に振りかねない代物である。相手の心を掴めば掴むほどに、気づけば、相手に心を掴まれる可能性もあった。スタンが行きつくところまで行きついた先のことを考えると儚げでもあるように感じる。
そして、ギレルモ・デル・トロ監督ならではの世界観は、本作でも揺るぎない。アカデミー賞では、作品賞だけでなく、撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞にノミネートされていることも納得。カーニバルから端を発する華やかな世界と共に、心を狂わせていく怪しくも華麗な迷宮の如く闇の世界観がしっかりと描かれていた。ナイトメア・アリー(悪夢の小路)に導かれ、本作の世界観を存分に味わってみよう。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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