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幾度もミュージカル・映画化がなされた『シラノ・ド・ベルジュラック』を基にジョー・ライト監督がミュージカル映画化した『シラノ』がいよいよ劇場公開!

2022年2月22日

(C)2021 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.

 

文武両道だが外見に自信のないシラノ、彼が思いを寄せるロクサーヌ、彼女が片思いするクリスチャンの3人の複雑な恋愛関係を描く『シラノ』が2月25日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『シラノ』は、1897年の初演以降、世界中で映画化やミュージカル化されている不朽の名作「シラノ・ド・ベルジュラック」を、再構築して描くロマンティックミュージカル。17世紀のフランス。剣の腕前だけでなく、すぐれた詩を書く才能を持つフランス軍きっての騎士シラノは、自身の外見に自信が持てず、思いを寄せるロクサーヌにその気持ちを告げることができずにいた。そんな彼の思いを知らないロクサーヌは、シラノと同じ隊のクリスチャンに惹かれ、シラノは2人の恋の仲立ちをすることに。愛する人の願いをかなえるため、シラノはクリスチャンに代わって、自身の思いを込めたラブレターをロクサーヌに書くことになるのだが…

 

本作は、『つぐない』『プライドと偏見』のジョー・ライト監督が手掛け、シラノ役を『ゲーム・オブ・スローンズ』のピーター・ディンクレイジ、ロクサーヌ役を『マグニフィセント・セブン』のヘイリー・ベネット、クリスチャン役を『ルース・エドガー』のケルビン・ハリソン・Jr.が演じた。

 

(C)2021 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.

 

映画『シラノ』は、2月25日(金)より全国の劇場で公開。

幾度も舞台公演が行われ、映画化も行われた戯曲「シラノ・ド・ベルジュラック」。2020年には、詩人で劇作家のエドモン・ロスタンが「シラノ・ド・ベルジュラック」を執筆した伝記映画も公開され、改めて戯曲について知った。元々は、自らの大きな鼻にコンプレックスがあるという設定だったシラノ。本作では、ピーター・ディンクレイジがシラノを演じ、小さな背丈にコンプレックスを抱えている設定に改変されている。とはいえ、剣の腕と詩人の才を持っており、スマートな人物として描いていく。親友のロクサーヌに恋心を抱きながらも、彼女はクリスチャンに恋し、クリスチャンは両想いでありながらも、詩の才能がなく、シラノに助けてもらう…という複雑な三角関係を見事に描いていく。

 

各々の秘めたる思いはミュージカルの楽曲によって表現されており、現代にも通じる思いが込められている。ザ・ナショナルのブライス・デスナーとアーロン・デスナーによって制作された楽曲は、いつまでも何度もきいていたくなる楽曲ばかり。そして、物語に楽曲が寄り添っており、出演者達のパフォーマンスには感動させられる美しさがあり、ストーリーが進んでほしくない思いさえも抱いてしまった。なお、ピーター・ディンクレイジとヘイリー・ベネットはオリジナルの舞台版でも共演しており、映画への昇華が見事としか言いようがない。切ない三角関係や自己犠牲、真実の愛を描いた本作に胸が熱くなってしまうことを心から願っている。

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映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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