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昔フラれた恋人に間違えてSNSの友達申請を送ってしまった主人公「ボク」の物語…『ボクたちはみんな大人になれなかった』がいよいよ劇場公開!

2021年11月1日

(C)2021 C&I entertainment

 

ある日、昔の恋人に誤ってSNSの友達申請を送ったことで、昔を振り返る男性の姿を描く『ボクたちはみんな大人になれなかった』が11月5日(金)よりNetflixで配信されると同時に全国の劇場で公開される。

 

映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』は、1995年、ボクは彼女と出会い、生まれて初めて頑張りたいと思った。彼女の言葉に支えられ、がむしゃらに働くボクだったが、1999年、彼女はさよならも言わずに去ってしまう。ボクは志していた小説家にはなれず、ズルズルとテレビ業界の片隅で働き続ける。2020年、社会と折り合いをつけながら生きてきた46歳のボクは、いくつかの再会をきっかけに“あの頃”を思い出す。

 

本作は、作家の燃え殻さんが2016年に発表したデビュー作「ボクたちはみんな大人になれなかった」を映画化。主人公を森山未來さん、ヒロインを伊藤沙莉さんが演じ、大島優子さん、東出昌大さんが共演。数々のMVやCMを手がけてきた映像作家の森義仁さんが長編初メガホンをとり、『そこのみにて光輝く』の高田亮さんが脚本を担当した。

 

(C)2021 C&I entertainment

 

映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』は、11月5日(金)よりNetflixで配信されると同時に全国の劇場で公開。関西では、11月5日(金)より大阪・心斎橋のシネマート心斎橋と京都・烏丸御池のアップリンク京都、11月6日(土)より神戸・元町の元町映画館で公開。

誰にでも自分の人生を顧みる瞬間が訪れる。人生の選択を迫られる時はもちろん、何気ない日常を過ごしていても突然……。自分の人生はこれでいいのか?昔の自分が今の自分を見たらどう思うのだろうか?人生への不安や葛藤は尽きない。今作の主人公も、もう戻らない時間と大切な人の事を思い出しながら自分の人生を顧みる。彼が見てきた景色や出会いに触れる時、誰もがこれまでの人生や複雑な心情に思いを馳せずにはいられなくなるだろう。

 

彼の人生はいつも「普通」と「特別」の間で揺れ動いている。叶えたい夢もあるし、かけがえのない出会いを求め続けるし、唯一無二の存在でありたい、と願う。まるで壮大な物語の主人公のように、自分は特別である、と根拠のない万能感に包まれたことは多かれ少なかれ誰もがあるはず。しかし現実は、ちっぽけで空っぽな自分を直視させられることばかりだ。願ったことの多くは叶わないし、ずっと続くかと思っていた関係は突然終わってしまうし、世界の大きさに打ちのめされる。そうやって多くの事を諦めて、かつて軽蔑していたはずの普通へと落ち着いていく。つまらない大人にはなりたくないと思っていたはずなのに、どこで間違ってしまったのか、と思う頃には時間は容赦なく過ぎ去った後だ。人生は諦めの連続だ、と多くの人が諦観として既に刷り込まれている。普通、とはそういうことだ、と。

 

しかし、その普通こそがかけがえのない特別なものだったのではないだろうか。顔の知らない人と合うために待ち合わせ場所に向かう時の緊張や、初めて自分を見てくれる人と出会えた喜び、ひたすらに仕事に打ち込んだ情熱、突然訪れた別れがもたらした喪失感、何気ない出会いや一言で勇気をもらえた瞬間、自分の不甲斐無さに思い悩んだ日々、どうしようもなくただ日常に埋もれていくやるせなさは、たとえ、取るに足らないものであっても全てが今の自分を作り上げた大切な要素であり特別な瞬間だ。そして、今作は、ありふれた感情や出来事、複雑な感情や想いを愛ある眼差しで見つめている。その優しさが誰かにとっての「普通の特別」を肯定してくれているように見えて涙が止まらなかった。大変なことばかりだが、また明日も人生を生きていこう、人生の主人公は自分しかいないのだから。

fromマリオン

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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