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“いいね”求めるYouTuberが徐々に暴走!スターダムを駆け上がろうとする若者たちの野心と狂気を描く『メインストリーム』がいよいよ劇場公開!

2021年10月5日

(C)2020 Eat Art, LLC All rights reserved.

 

うだつのあがらない平凡な青年が、偶然天才的な話術の持ち主と知り合ったことで、人気動画投稿者に成り上がる様と堕ちゆく様を映しだす『メインストリーム』が10月8日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『メインストリーム』は、人気YouTuberへと駆け上がろうとする若者たちの野心と狂気を描く。ロサンゼルスで暮らす20代の女性フランキーは、映像作品をYouTubeで公開しながら、寂れたコメディバーで生計を立てていた。そんなある日、天才的な話術を持つ男性リンクと出会った彼女は、リンクのカリスマ性に魅了され、作家志望の友人ジェイクを巻き込んで、本格的に動画制作を始める。破天荒でシニカルなリンクの言動を追った動画は注目を集め、リンクは瞬く間に人気YouTuberに。しかし「いいね!」の媚薬は、いつしかリンクの人格をむしばんでいた。やがて世界中のネットユーザーから強烈な批判を浴びると、リンクの野心は狂気となって暴走していく。

 

本作は、フランシス・フォード・コッポラの孫ジア・コッポラ監督が『パロアルト・ストーリー』に続いて撮りあげた長編第2作。『ハクソー・リッジ』『アメイジング・スパイダーマン』のアンドリュー・ガーフィールドが主演を務め、フランキー役をNetflixドラマ『ストレンジャー・シングス』のマヤ・ホークが演じた。

 

(C)2020 Eat Art, LLC All rights reserved.

 

映画『メインストリーム』は、10月8日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮の神戸国際松竹や尼崎のMOVIXあまがさきで公開。

狂気のYouTuberを題材にした作品をちらほら観るようになった。本作の主人公は、面白いと感じたものに関する映像をアップロードする普通の人間である。街中にいるちょっとしたパフォーマーをなんとなく撮ったことから変化していく。市井の人から注目を集めるパフォーマンスをYouTubeにアップロードしてみたら、バズってしまった。積み重ねていくと、スポンサーもついてしまい、TV番組さながらのセットまで用意してもらうまでに。YouTuberがここまで拡大成長することができるのか?と冷静になってしまう。とはいえ、いくつものスポンサーがついてしまったら、大きな責任を負うことになる。いくらでも批判を受けるリスクまで配慮しなければならない。しかし、パフォーマーとしては反応を得れば得るほど狂気をはらんでいく。批判を受ける振る舞いをしたならば、さらに過剰なパフォーマンスを以て盛り上げていく。

 

過激になっていくYouTuberを演じたのは、アンドリュー・ガーフィールド。スマートフォンやSNSに興味を示さない若者を当初は演じていた。だが、注目を浴びたいという本能的な欲望に気づくと、スマホやSNSに対する感情を逆手にとって、さらに過激になっていく。もはや、スマホやSNSに対する依存への警鐘といった範疇を軽々と越えてくるようなメタファーが込められているようにさえ感じる。最終的には潔ささえ感じてしまった。これぞ、フランシス・フォード・コッポラの孫であるジア・コッポラ監督の手腕と云えようか。前作『パロアルト・ストーリー』とは大きく異なる話であるが、今後どのような成長を遂げていくのか大いに期待したい。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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