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平凡なセールスマンが世界を変える!?機密情報をソ連から西側に運び続ける姿を描く『クーリエ:最高機密の運び屋』がいよいよ劇場公開!

2021年9月17日

(C)2020 IRONBARK, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

 

キューバ危機で、核戦争の間際まで悪化した米ソ関係の裏で、スパイとは無縁のセールスマンが西側の情報源となるさまスリリングに描く『クーリエ:最高機密の運び屋』が9月23日(木)より全国の劇場で公開される。

 

映画『クーリエ:最高機密の運び屋』は、キューバ危機の舞台裏で繰り広げられた実話を基に、核戦争を回避するべく奔走する男たちの葛藤と決断をスリリングに描いたスパイサスペンス。1962年10月、アメリカとソ連の対立は頂点に達し、キューバ危機が勃発。英国人セールスマンのグレヴィル・ウィンは、スパイの経験など一切ないにも関わらず、CIAとMI6の依頼を受けてモスクワへと飛ぶ。そこで彼は、国に背いたGRU(ソ連軍参謀本部情報総局)の高官ペンコフスキーとの接触を重ね、機密情報を西側へと運び続けるが…

 

本作では、グレヴィル・ウィンをベネディクト・カンバーバッチ、ペンコフスキーを『名もなきアフリカの地で』のメラーブ・ニニッゼが演じる。『追想』など映画監督としても活躍する舞台演出家ドミニク・クックが監督を務めた。

 

(C)2020 IRONBARK, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

 

映画『クーリエ:最高機密の運び屋』は、9月23日(木)より全国の劇場で公開。

まるでジョン・ル・カレのスパイ小説を読んでいるかのようなリアルなスパイ・サスペンス。今作は、東西冷戦時代で最も危機的な状況に陥ったキューバ危機の舞台裏で活躍した祖国の行く末を憂いるソ連人と、ごく普通の英国人セールスマンの危険な諜報活動と国境を越えた友情を描き出す。本作が長編2作目となるドミニク・クックは核戦争が現実のものになろうとしていた冷戦時代の重苦しい空気感やスリリングで地道な諜報活動、平和を願う男達の絆を重厚に盛り上げていく。

 

ごく普通のセールスマンであるグレヴィル・ウィンは取引先に東欧諸国が多い事を見込まれ、ソ連の機密情報を握るオレグ・ペンコフスキーからの荷物を持ち帰る極秘任務をMI6とCIAから依頼される。最初は怖気づくグレヴィルを突き動かすのは、迫り来る核戦争の脅威から家族を守りたい、という想いだ。そして、オレグもまた核戦争に突き進むソ連に疑問を抱く家族想いな男であった。国は違えども家族と平和を愛する同じ人間として交流を深めていく2人の関係性は『ブリッジ・オブ・スパイ』のアメリカ人弁護士とソ連人スパイを思い出す。しかし、世界情勢はみるみる悪化し、2人にも危険が迫る。果たして2人の運命や絆はどうなってしまうのか?スリリングな展開は最後まで目が離せないし、クライマックスに交わされる2人の想いはとても感動的だった。

 

主演であるベネディクト・カンバーバッチの演技にも驚かされる。「まさかここまで変貌するのか!」というぐらい印象をガラリと変えてくるので必見。脇を固めるメラーブ・ニニッゼやレイチェル・ブロズナハン、ジェシー・バックリーの存在感も素晴らしい。そして、アベル・コジェニオウスキの重厚な劇伴も素晴らしく、オーケストラによる重々しいサウンドはどこか不穏でスリリングだが、時に美しい旋律を奏でる。オリジナルサウンドトラックも是非聞いてみてほしい。

fromマリオン

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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