少年少女の過酷な青春をサスペンスフルに描いた『少年の君』がいよいよ劇場公開!
(C)2019(C)2019 Shooting Pictures Ltd., China (Shenzhen) Wit Media. Co., Ltd., Tianjin XIRON Entertainment Co., Ltd., We Pictures Ltd., Kashi J.Q. Culture and Media Company Limited, The Alliance of Gods Pictures (Tianjin) Co., Ltd., Shanghai Alibaba Pictures Co., Ltd., Tianjin Maoyan Weying Media Co., Ltd., Lianray Pictures, Local Entertainment, Yunyan Pictures, Beijing Jin Yi Jia Yi Film Distribution Co., Ltd., Dadi Century (Beijing) Co., Ltd., Zhejiang Hengdian Films Co., Ltd., Fat Kids Production, Goodfellas Pictures Limited. ALL Rights reserved. Shooting Pictures Ltd., China (Shenzhen) Wit Media. Co., Ltd., Tianjin XIRON Entertainment Co., Ltd., We Pictures Ltd., Kashi J.Q. Culture and Media Company Limited, The Alliance of Gods Pictures (Tianjin) Co., Ltd. ALL Rights reserved.
同級生の自殺がきっかけで、いじめられるようになった少女が、暴力沙汰を起こす不良少年と出会い、極限状況から互いに生きる希望を見出していく姿を描く『少年の君』が7月16日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『少年の君』は、優等生と不良少年が心を通わせていく青春サスペンス。進学校に通う高校3年生の少女チェン・ニェンは、大学入試を控え殺伐とした校内で、ひたすら参考書に向かい息を潜めて日々をやり過ごしていた。しかし、同級生がいじめを苦に飛び降り自殺を遂げ、チェン・ニェンが新たないじめの標的になってしまう。彼女の学費のため犯罪まがいの商売をしている母親以外に身寄りはなく、頼る人もいない。そんなある日、下校途中の彼女は集団暴行を受けている少年を目撃し、その少年シャオベイをとっさに救う。優等生と不良という対極的な存在でありながらも、それぞれ孤独を抱える2人は次第に心を通わせていく。
本作は、『七月と安生』など監督としても高く評価される香港出身の俳優デレク・ツァンがメガホンをとった。『サンザシの樹の下で』のチョウ・ドンユィがチェン・ニェン、アイドルグループ「TFBOYS」のイー・ヤンチェンシーがシャオベイを演じている。第39回香港電影金像奨で作品賞、監督賞、主演女優賞など8部門を受賞し、第93回アカデミー賞で国際長編映画賞にノミネートした。
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映画『少年の君』は、7月16日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のシネ・リーブル梅田と心斎橋のシネマート心斎橋、京都・烏丸の京都シネマ、神戸・三宮の神戸国際松竹で公開。また、京都・出町柳の出町座でも順次公開。
過激な受験戦争、いじめ、親に見放された子供。子供達はどのような国に住んでいても、これらの問題は切実に降りかかってくる。プレッシャーに押しつぶされ、誰かに傷付けられても、子供達はもがきながら懸命に生きていく。今作は子供達を取り巻く社会問題を描きながら、力強い希望を提示してみせた。
少女が通う進学校では、全国統一大学入試に向けて殺伐とした雰囲気が漂い、教師達は生徒達をプレッシャーで追い立ていく。良い大学に入学する事が全てだ、という強迫観念が子供達を苦しめ、大人達は彼らの苦しみに気づかない。一方、子供達は大人達の目を欺いて、いじめに明け暮れている。いじめの標的にされてしまった少女の姿は辛くて見ていられない。ストレスを誰かにぶつけ、平気で死に追いやってしまう様はあまりにグロテスクだ。傷ついた少女が出会った青年もまた親から見放され、ストリートチルドレンとして生きている。彼らを取り巻く環境はとてもシビアだ。
いじめられていた少女とストリートに生きる少年は唯一無二の絆で結ばれる。ヒリヒリとした現実の中で育まれる淡い恋模様はどこか懐かしい漫画のような風情を感じた。チョン・ドンユイとイー・ヤンチェンシーの瑞々しい演技も魅力的。作品の後半からはサスペンスフルな展開も待ち受けており、彼らの切実な想いがこもっており見事な仕上がり。辛い現実は今もなお続き、力強く生きようとしている子供達がいる。彼らの勇姿にきっと勇気づけられる人が沢山いるはず。辛くてシビアだが夏がよく似合う青春映画だ。
fromマリオン
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
- 最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!