ダ・ヴィンチの大規模回顧展収めたドキュメンタリー『ルーブル美術館の夜 ―ダ・ヴィンチ没後500年展』がいよいよ劇場公開!
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2019年から2020年にかけてルーブル美術館で開催され、同館史上最多の107万人を動員した『レオナルド・ダ・ヴィンチ展』の模様を、圧倒的な映像美とルーブル美術館学芸員のガイド付きで上映するアートドキュメンタリー映画『ルーブル美術館の夜 ―ダ・ヴィンチ没後500年展』が2021年1月1日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『ルーブル美術館の夜 ―ダ・ヴィンチ没後500年展』は、フランス、ルーブル美術館で2019年から2020年に開催され、同館史上最多となる107万人の来館者数を記録した「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」の様子をスクリーン上映。ルーブル美術館の全面協力のもと、静寂に包まれた夜の美術館で撮影を敢行。予約困難なプラチナチケットとなった大規模回顧展を、映画館の大スクリーンのために撮影された高精細の映像と、この機会だからこそ実現した接写、担当学芸員によるガイド付きで鑑賞できる。
映画『ルーブル美術館の夜 ―ダ・ヴィンチ没後500年展』は、2021年1月1日(金)より、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマ、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮の神戸国際松竹をはじめ全国の劇場で公開。
夜になり、閉館が始まる夜のルーブル美術館。上空から旋回しながら近づいていくカメラワークは、美術館のシンボルであるガラスのピラミッドに入り、誰もいない広々とした入り口からロビーの奥へと抜けていく、まずはこの映像を体験していただきたい。これは他では見ることのできない貴重な映像だ。ルーブル美術館は一年中凄まじく混雑している。世界中からの訪問客が館内にあふれ、人気作品の周りは人だかりが絶えない。モナ・リザを間近でゆっくり見つめることは不可能で、長い行列に沿って進みながら数十秒の謁見が許されるのみ。
本作では、モナ・リザをじっくりと観賞できる。目指すはルーブル内の他の作品とは一線を画す特別な展示エリア。誰も居ない、視界を遮るものが何もない中を美術館の1階から実際に歩いていく映像は、現地を訪れてさえ見ることが出来ない極上の光景だ。バーチャルツアーの先には、モナ・リザを近づいてニスのひび割れまでがわかるほどに近づいてじっくりと観賞できる。作中で紹介されるレオナルドの作品数は多くない。最も有名な数点に絞って解説され、見るものに味わう時間を与えられている。「絵画とは世界を再現する神聖な科学なのだ」というレオナルドの信念を追いながら、ルーブルの一流のキュレーターたちが長年かけた考察を語っていく。紹介される膨大な知識量も他では得られない貴重なものだ。
最後に、日本ではこの芸術家を「ダヴィンチ」と呼ぶことが多いが、「レオナルド・ダ・ヴィンチ」とは「ヴィンチ村のレオナルドさん」の意味である。よって「レオナルド」と呼ぶのほうが自然であるらしい。実際に本作の中でも紹介されている(本作の舞台はフランスなので発音は「レオナール」になっている)。また、モナ・リザも「ジョコンダ夫人(の肖像)」であり、「ラ・ジョコンド」と解説されている。これらを踏まえて観て頂くと、劇中のナレーションが少し聞こえやすくなるかもしれない。
fromNZ2.0@エヌゼット
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- 映画ライター
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- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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