14歳で嫁いだ第3夫人の実話を基に描く『第三夫人と髪飾り』がいよいよ関西の劇場でも公開!
(C)copyright Mayfair Pictures.
ベトナムの美しい山間を舞台に、14歳にしてその地の大地主の第三夫人として嫁いだ女性の姿を描く『第三夫人と髪飾り』が11月22日(金)より関西の劇場でも公開される。
映画『第三夫人と髪飾り』は、北ベトナムの富豪のもとへ嫁いできた14歳の第三夫人を主人公に、彼女を取り巻く愛憎や悲哀、希望を、美しく官能的につづったドラマ。19世紀の北ベトナム、14歳の少女メイは、絹の里を治める大地主の3番目の妻として嫁いでくる。一族が暮らす大邸宅には、唯一の息子を産んだ穏やかな第一夫人と、3人の娘を持つ魅惑的な第二夫人がいた。まだ無邪気だったメイは、この家では世継ぎとなる男の子を産んでこそ“奥様”になれることを知る。やがてメイも妊娠し、出産に向けて季節が流れていく中、第一夫人も妊娠していることが判明する。同じ頃、メイは第一夫人の息子ソンと第二夫人のある秘密を知る。
本作は、ベトナムの新鋭アッシュ・メイフェア監督が自身の曾祖母の実話を基に描き、世界各地の映画祭で数々の賞を受賞。『青いパパイヤの香り』のトラン・ヌー・イェン・ケー、『クジラの島の忘れもの』のグエン・ニュー・クインらが出演。
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映画『第三夫人と髪飾り』は、11月22日(金)より大阪・梅田のテアトル梅田、12月6日(金)より神戸・三宮のシネ・リーブル神戸、2020年1月11日(土)より京都・烏丸の京都シネマで公開。
ベトナムから届けれられた本作には、どこか神秘的な雰囲気を醸しながら、男女間の複雑な関係が丁寧に綴られていく。
映像表現は、詩的に描かれており、直接的に描かれなくともメタファーが大いに取り入れられている。第三夫人まで存在する大地主の家での逢瀬など大いにあるだろう。絹の里ならではの表現は、間接的でありながら、美しく官能的に魅了していく。愛憎や悲しみは無きにしも非ず。されど希望さえも描いていく監督の技量には圧巻される。
なお、家族達が決して知られまいと隠している秘密には驚愕してしまう。山間部の中にある一種の籠に閉じ込められた人達は常軌を逸した世界へといってしまうのだろうか。されど美しい”純愛”の世界に酔いしれたい。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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