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「ホラー秘宝まつり2017」シアターセブンで開催!初日は『怪談新耳袋Gメン 復活編』!

2017年12月2日

毎年、夏に東京で開催されている「ホラー秘宝まつり」、今年も大阪・十三のシアターセブンで12月2日(土)より「ホラー秘宝まつり2017」として開催。公開初日には『怪談新耳袋 Gメン復活編』を上映し、佐藤周監督と山口幸彦プロデューサーを迎えてのトークイベントが開催された。

 

映画『怪談新耳袋Gメン 復活編』は、日本全国の心霊スポットに体当たりで突撃取材する男たちの姿をとらえたホラードキュメンタリー「怪談新耳袋殴り込み!」シリーズの4年ぶりとなる作品で、新たに結成された「新耳Gメン」が、亡霊が集まるという群馬県の吊り橋や、少女の幽霊が出るという山梨県の山奥のトンネル、千葉県の海岸など、各地の心霊スポットを訪れ、霊を挑発してその姿をカメラに捉えようと奮闘する。参加メンバーは「別冊映画秘宝」編集長の田野辺尚人、映像制作会社シャイカーの社長・後藤剛、本作の監督を務める佐藤周、カメラマンの谷口恒平、プロデューサーの山口幸彦。落語家の林家しん平や映画監督の西村喜廣らがゲスト出演する。

※予告編動画は キネカ大森で開催された『夏のホラー秘宝まつり 2017』より。シアターセブンでは「スタンプラリー」「ホラー総選挙」「ホラーしゃべれ場」「お祭りイベント(パリピ上映)」等の開催予定はない。

 

シアターセブンでの「ホラー秘宝まつり2017」初日は、上映後 に佐藤周監督(以下、佐藤監督)と山口幸彦プロデューサー(以下、山口P)が、今作でも登場する日本人形のはちとシャイカー社長の後藤剛に似せたごとうさん人形、バーナーで一部があぶられた西洋人形を携えて登壇した。

 

山口P:

今日は貴重な土曜日の夜だというのに、こんな作品に時間を費やしていいのかな?開場前のお客さんを見てから、駅前で串カツをつまみながら呑んでいい感じに酔っ払っています。

佐藤監督:

劇中よりも顔が赤い!

 

 

☆今作は4年ぶりの「新耳Gメン」復活作品。以前からのファンの方も劇場に駆けつけた。

山口P:

実は『怪談新耳袋殴りこみ!』シリーズで多くの作品をつくりGメンのメンバーも多くいた。4年前にシリーズが落ち着いた後、久々につくることになり、このメンバーで集まった。

 

 

☆亡霊が集まるという群馬県の吊り橋での撮影について

山口P:

東京では夏公開の作品。ホラー作品の宿命として、どうしても寒い時期に撮影する。最初の頃のロケは辛かった。

佐藤監督:

吊り橋での撮影は5℃!4月頃でも、ずっと鼻水が出ていた。

山口P:

4月でも田舎の山奥だと寒い!

佐藤監督:

今作のエピソードでは、吊り橋が一番怖かった。現場監督としての意識が低く、純粋な気持ちで普通に向かっていった。ゲストが居ると、賑やかな大人たちをどう纏められるかと頑張っていた。吊り橋では実際に音が聞こえて、スタッフの動きがおかしくなったので怖かった。

山口P:

撮影初日だったが、私自身が風邪気味で、移動中もテンションが低かった。

佐藤監督:

スチール写真の撮影では、セッティング時に皆寒がって早く帰りたがっていた。会話がほぼなかった。誰も話さないので、自分が話さないといけないと焦った……

山口P:

作品が成立するのかと心配になったが、少しずつ感覚を取り戻していった。

(C)2017怪談新耳袋製作委員会 BS-TBS/キングレコード

 

☆少女の幽霊が出るという山梨県の山奥のトンネルでの撮影について

佐藤監督:

落盤事故があったトンネル。女の子が亡くなったことで有名になった。

山口P:

そもそも、ああいった場所に女の子は行かないと思っていた。トンネル自体が怖かった。

佐藤監督:

トンネル自体は200mあるかどうか。夜になると、あたりは真っ暗で、永遠に続いているように見えるので、怖くて、寒かった。

 

☆秩父の山中にある廃村での撮影について

佐藤監督:

怪談業界では、山の怪談は流行っているので、今回は秩父の山に行った。山の神が祀られている聖域に入ったが、異界に入った感覚に陥った。急な登坂を上がったので、体力的にも辛かった。廃村に入った瞬間に、空気が変ったことに気づいた。口には出さずとも自らの態度に表れていた。

山口P:

夜が怖かった。最初に足を踏み入れたが怖かった。脇が崖のようになっており、光がなく真っ暗闇の中でビデオカメラの夜間撮影モードが頼りだった。熊が現れたら、絶対に転げ落ちて死ぬと思いながら、勇気が必要だった。変な獣っぽい声が聞こえてくると怖かった。何らかの動物が居たのではないか

佐藤監督:

熊が出た時の合言葉を決めようと言っていた、『熊、熊、熊!』って。

山口P:

でも、出たら言えないよ、合言葉が吹っ飛ぶぐらい。

佐藤監督:

そんなに広くはないエリアだが、道が入り組んでいて遠く感じるつくりになっている。もし何かいたとしたら、それとは近い距離にいることになる。でも、それがカメラに写っていないし、誰も見ていないので、気持ち悪い。

 

☆次に撮影に向かうならどこ?

山口P:

東京で一番高い山である雲取山。幽霊が出る山小屋があるといわれている。今回は行くつもりだった。カメラを持って一番高い山に登るのは大変なので今回は止めたが、次は行きたい。

佐藤監督:

標高が2017mもあります。

山口P:

慰霊の森に行きたい。飛行機事故があって、多くの方が亡くなった場所。凄く出ると聞いて、夜中に行きたい。

佐藤監督:

行きたくないですね。

山口P:

いつも髪の毛を切っている美容院で、山形出身の美容師のお兄さんから聞いた話がある。山の中にある神社に夜中に友達と肝試しに行ったら、出ると云われている神社の裏が崖で崖から鹿が落ちてきた。

佐藤監督:

御巣鷹山は行きたい。西村監督に言ったら、『頂上に登ってすき焼き食べようよ』って…不謹慎な人ですね。

山口P:

ある意味供養になるかもしれない。あとは沖縄に行きたい。

佐藤監督:

『殴りこみ!』の時に2回行っています。

山口P:

日本独特の文化とは違う文化がある。沖縄のシャーマンといわれるユタがおり、怖かったね。

佐藤監督:

謎の黒い影など、ずっと映っているものがあった。しかも、夜ではなく日中に……

山口P:

光の玉みたいなものがずっと踊っていた。

佐藤監督:

本当に怖いと思ったのは沖縄が多かった。

山口P:

4年前まで『殴りこみ!』企画で様々な心霊スポットに行って思ったのは、人間の姿で幽霊の姿がカメラに捉えられたのはない。映画の中の世界だけであって、おそらくない。これまで散々行っていて一度もないと思うので、多分ないだろう。冬に北海道の夕張奥地へ行った時や富士の樹海に行った時、沖縄の宮古島に行った時に光の点滅が移動する現象があった。霊が映るのはこういうことなのかなと思う。近くに道路があって自動車のライトが反射する空間と近いことが、車が走っていない場所で起きる。なんらかのものがいるのかなと思ってしまう。

佐藤監督:

あれは妙に無機質でどこか変でしたね。

山口P:

偶然出くわして、波長の合う人は人の姿に見えるのかもしれない。

佐藤監督:

もし撮れていても、劇場で観る人によっては人の姿に見えている可能性がありますね。

山口P:

来年もやれたらいいね。またシアターセブンに来たいですね。今度はまた関西でロケしますか?天空の城として有名な竹田城も夜に行ったら怖いんじゃないか、以前は夕暮れ時に行ったし。

佐藤監督:

シアターセブンは、学生残酷映画祭でグランプリを獲得した作品『へんたい』を上映してもらったことがあり、思い出深い映画館。来年も『殴りこみ!』もしくは別の作品で来たい。

山口P:

つい最近、スペインのシッチェス映画祭に参加し、お酒をたっぷり飲んで、転んで七針縫う手術をした。その時思ったのが、そこで傷を残したということは、『お前は一生ホラーや心霊ものをやり続けろ』と啓示を受けたのかな。一生頑張るぞと思っています。

 

ホラー秘宝まつり2017」は、12月15日(金)まで大阪・十三のシアターセブンで開催。『「超」怖い話2』『怪談新耳袋 Gメン復活編』『血を吸う粘土』の新作邦画3本、『ハウリング』『ザ・フォッグ』『ジーパーズ・クリーパーズ』『マングラー』の名作傑作な洋画4本を日替わり上映。なお、『怪談新耳袋 Gメン復活編』は12月9日(土)・12月12日(火)・12月14日(木)に上映される。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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