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イランの巨匠 アッバス・キアロスタミ監督追悼特集上映開催

2017年2月15日

大阪・九条のシネ・ヌーヴォで、2016年7月4日に逝去したアッバス・キアロスタミ監督がつくり出した数々の珠玉の名作を辿る追悼特集上映が2月18日(土)より開催される。

アッバス・キアロスタミ監督は1970年代に児童映画で監督としてのキャリアをスタート。ドキュメンタリー映画を経由して、多くの批評家が彼の最高傑作とする『クローズ・アップ』に到達、それによって世界は名作『友だちのうちはどこ?』を発見することになる。1990年代には今も世界の監督に影響を与え続ける映画手法と、人生への深い洞察力に満ちた映画で、映画史の巨匠のひとりとして認知されるが、今世紀に入るや確立したスタイルを捨て、映画のさらなる可能性を追求する苦渋の時代に入る。2010年、かつて「その土地に根ざした木を、別の土地に植えなおしても実は結ばない。映画も同じだ」と語っていたキアロスタミは、イタリア、日本そして中国(今年予定していた)で映画を撮ることを選ぶ。その変節の理由を彼は頑なに口に出すことはなかった。2016年7月4日、がんの治療のために滞在していた仏パリで死去した(享年76歳)。

今回のシネ・ヌーヴォでの特集上映では、本邦初公開の短編を含む13作品が上映される。

上映作品は以下の通り。

『パンと裏通り』(1970年)

『トラベラー』(1974年)

『友だちのうちはどこ?』(1987年)

『ホームワーク』(1989年)

『クローズ・アップ』(1990年)

『そして人生はつづく』(1992年)

『オリーブの林をぬけて』(1994年)

『5 five ~小津安二郎に捧げる~』(2003年)

『シーリーン』(2008年)

『トスカーナの贋作』(2010年)

『ライク・サムワン・イン・ラブ』(2012年)

【キアロスタミ監督に関するドキュメンタリー作品】

『ドキュメント:キアロスタミの世界』(1994年)[ジャン=ピエール・リモザン監督]

『キアロスタミとの一週間』(1999年)[茂原雄二監督]

 

アッバス・キアロスタミ監督追悼特集」は2月18日(土)から3月3日(金)までシネ・ヌーヴォで開催される。現在、前売3回券が3,000円にてシネ・ヌーヴォ窓口でのみ販売中。当日券は一般1,400円学生1,200円シニア1,100円会員1,000円会員3回券2,700円となっている。なお、『アッバス・キアロスタミ監督追悼特集』にご来場のお客様には特製ポストカートがプレゼントされる予定。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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