人類の救世主となるべく修行を積んできた“終末の戦士”たちが遅すぎた青春を知るコメディ『KAPPEI カッペイ』がいよいよ劇場公開!
(C)2022 映画『KAPPEI』製作委員会 (C)若杉公徳/白泉社(ヤングアニマルコミックス)
ノストラダムスの予言を信じ修行を重ねた“終末の戦士”たちが、終末が訪れなかった世界で、活躍の場もなく、常識外の日常を繰り広げる様を描く『KAPPEI カッペイ』が3月18日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『KAPPEI カッペイ』…
1999年7月に世界が滅亡するという「ノストラダムスの大予言」を信じ、乱世の救世主となるべく、人里離れた地で修行に明け暮れていた男である勝平。しかし、世界が滅亡する気配は一向にない。そしてある時、勝平をはじめとした「終末の戦士」たちは、師範から突如「解散」を命じられた。東京へと流れ着き、右も左もわからぬ大都会で、気弱な大学生・啓太を助けた勝平は、それをきっかけに天真爛漫な女子大生・山瀬ハルと知り合い、人生で初めての恋をする。そんな勝平の前に、かつてともに修行に励んだ守、正義、英雄らたちが現れて…
本作は、『デトロイト・メタル・シティ』で知られる漫画家の若杉公徳さんが手がけたギャグ漫画「KAPPEI」を、伊藤英明さんの主演で実写映画化。勝平役を伊藤さんが演じ、ヒロインのハル役を上白石萌歌さんが務める。共演には西畑大吾さん、大貫勇輔さん、山本耕史さん、小澤征悦さん、古田新太さんをはじめ個性的なキャストがそろう。これまでプロデューサーとして数多くのヒット作を手がけてきた平野隆さんが初めて監督を務め、脚本を『翔んで埼玉』の徳永友一さんが担当した。
(C)2022 映画『KAPPEI』製作委員会 (C)若杉公徳/白泉社(ヤングアニマルコミックス)
映画『KAPPEI カッペイ』は、3月18日(金)より全国の劇場で公開。
往年のギャグ漫画の笑いのとり方をそのままに、豪華俳優陣に無茶をやらせまくる痛快なコメディ。鑑賞者側が心配してしまうような大ベテラン達による珍演技の数々。思わず胸焼けしてしまいそうになるほどの濃さはあるが、西畑大吾さんの爽やかさで、なんとか意識を保っている。
今の時代には削ぐわないであろうシーンも、容赦なく描ききった本作。原作に忠実な姿勢をみると、自ずとノスタルジーのようなものまで感じてしまい、誰もが作品に全てを委ねてしまうだろう。アクション、恋愛、コメディ、あらゆるジャンルを内包した全部詰め映画…例えるならば、背脂多めタピオカ増量激辛パンケーキラーメンとでも云うところか。鬱屈とした日々に嫌気がさした人こそ、胃もたれと胸焼け覚悟で、本作を鑑賞してほしい。今の世の中に足りないのは、KAPPEIなのかもしれないのだから。
fromねむひら
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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