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過去と現在の物語から“逃れられない狂気”を描いたサスペンススリラー『侵蝕』がいよいよ劇場公開!

2025年9月2日

©2025 STUDIO SANTA CLAUS ENTERTAINMENT CO.,LTD. All Rights Reserved.

 

穏やかに生活を送っていた水泳のインストラクターが、7歳の娘の奇妙な行動によって徐々に心を蝕まれ、恐怖を募らせていく様をリアルに描きだす『侵蝕』が9月5日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『侵蝕』は、幼い娘の異常な行動に日常を侵されていく母親の姿と、20年の時を経て暴かれる「怪物」の正体を、不穏かつ緊張感たっぷりに描いた韓国発のサスペンススリラー。水泳インストラクターとして働くヨンウンの平穏な日常は、7歳の娘ソヒョンの奇妙な言動により次第に崩れはじめる。娘の危険行為を必死に止めようとするヨンウンだったが、ソヒョンが巻き起こす恐怖は日ごとにエスカレートし、母娘の関係は闇に包まれていく。それから20年後。特殊清掃の仕事に携わるミンと新たな同僚ヘヨンは、それぞれ生い立ちに暗い過去を抱えていた。ふたりはともに暮らしはじめるが、周囲で次々と不可解な出来事が起こり、不気味な影が忍び寄る。やがて過去と現在が交錯し、逃れられない狂気が姿をあらわす。

 

本作では、キム・ヨジョンとイ・ジョンチャンが監督を務め、娘の不可解な行動に苦悩する母ヨンウンをドラマ「ムービング」のクァク・ソニョン、異様な行動を繰り返す娘ソヒョンをドラマ「私たちのブルース」のキ・ソユ、過去のトラウマにより他人を信用できないミンをアイドルグループ 少女時代のクォン・ユリ、親しみやすい笑顔の裏に危うさを秘めたヘヨンをドラマ「D.P. 脱走兵追跡官」のイ・ソルがそれぞれ演じた。

 

©2025 STUDIO SANTA CLAUS ENTERTAINMENT CO.,LTD. All Rights Reserved.

 

映画『侵蝕』は、9月5日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮の kino cinema 神戸国際等で公開。

自身の子どもが善悪の判断を明確に出来ずとも、意志を以て行動するようになった時、親にとっては怖ろしい存在になっていくだろうか。生活や精神が崩壊してしまうのもやむを得ない出来事だとしか表現しようがない。娘が何故そのような行動をとるに至ったのか…根本的な原因が分からないのは不安が募ってしまう。病的なものであるのか、母親からの愛情を一心に欲してしまったからだろうか。翻って、母親自身に問題があった、と捉えることも出来る。そして、20年後、別のキャラクターである2人による物語が進行していく。2人それぞれの生い立ちには暗い過去があることが伝わってきて、次々と不可解な出来事が起こり、不気味な影が忍び寄る光景にはゾクゾクとせざるを得ない。2つの物語には共通するような怖さがあり、韓国のサスペンススリラー映画ならではの展開として、伏線を回収していくおもしろさが存分にある。韓国映画では珍しいような気もするが、2人の監督が個別に書いた脚本を1つにまとめており、このストーリーテリングの手腕は興味深い。この狂気的な作品に観る者は心を蝕まれることは不可避かもしれないが、無事に劇場を後にしてほしいと願うばかりだ。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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