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人間と人工生命体が地下都市の異変を探る『JUNK WORLD』がいよいよ劇場公開!

2025年6月10日

©YAMIKEN

 

世界中で大絶賛されたSFストップモーションアニメ『JUNK HEAD』の続編である『JUNK WORLD』が6月13日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『JUNK WORLD』は、独学で映画づくりを学んだ堀貴秀監督がほぼ個人制作で完成させ、ファンタジア国際映画祭最優秀長編アニメーション賞をはじめ数々の賞に輝いたSFストップモーションアニメ映画『JUNK HEAD』のシリーズ第2弾。堀監督が約3年かけて制作し、前作より1042年前の壮大で複雑な地下世界を舞台に、前作ではパートンという名前で登場したロボットのロビンの奮闘を描く。はるか昔、人類は地上の生息域減少により地下開発を進め、その労働力として人工生命体マリガンを創造した。しかしマリガンは自らのクローンを増やして人類に反乱。第3次停戦協定から230年後の世界では、人類は地上に留まり、地球規模に広がった地下世界をマリガンが支配していた。そんな中、地下世界に異変が起こり、人間とマリガンによる調査チームが派遣される。女性隊長トリス率いる人間チームと、クローンのオリジナルであるダンテ率いるマリガンチームは、ともに地下都市カープバールを目指す途中で、マリガンのカルト教団「ギュラ教」に襲撃される。彼らの標的は、希少種とされる人間の女性トリスだった。調査チームは激しい攻防のなかで次元の歪みを発見し、トリスの護衛を務めるロボットのロビンは彼女を守るため、次元を超えた作戦に乗りだす。

 

©YAMIKEN

 

映画『JUNK WORLD』は、6月13日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のT・ジョイ梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・九条のT・ジョイ京都、兵庫・神戸のOSシネマズ神戸ハーバーランド等で公開。

堀貴秀監督による前作『JUNK HEAD』は、独学で7年掛けて制作した驚異のSFストップモーションアニメであった。近年のストップモーションアニメといえば、アメリカのスタジオライカが有名になったが、まさか日本で独学で外国作品に勝るとも劣らない作品が出てくるとは、畏れ入るばかり。原案、絵コンテ、脚本、編集、撮影、演出、照明、アニメーター、デザイン、人形、セット、衣装、映像効果までの全てを手掛けるなんて、正気の沙汰ではない。内装業が本職である堀監督が、全て手作りのフィギュアを動かしながら撮影し、14万コマに及びショットをつなぎ合わせおり、尋常じゃない根気によってこそ成し遂げた作品だと感じた。

 

そして、続編となる本作は、前作より1042年前の壮大で複雑な地下世界が舞台だ。ならば、さらなる制作年数がかかりそうだが、今回はクラウドファンディングでしっかりと制作資金も集まり、CGも必要に応じて用いながら、3年をかけて制作していった。それでも、3年も要するのであるから、ストップモーションアニメの制作は大変だ。制作工程の動画を拝見すると、これほどのセットを組んでいたことに驚くばかり。執念の一作であることには違いない。

 

ストーリーは、前作以上に壮大な世界観をベースにしたディストピアSFである。地上らしき光景も垣間見え、前作にも登場している”神”の真相にも興味津々だ。マリガンと呼ばれる人工生命体と共に地下世界の異変を探ることが主目的のストーリーであったはずが、カルト教団の存在まで明かされ、前作に引き続き、現実の世界を反映しているかのようなディストピアな世界観にも驚くばかり。人類があちら側の世界に誤って入ってしまったことで起こり得たかもしれない世界が前作に引き続き今作にも描かれている。なお、次作は、『JUNK HEAD』より後の世界を描く『JUNK END』が予定されており、今から楽しみで仕方がない限りた。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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