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生まれたときから多毛症に悩まされる女性が、コンプレックスを抱えながらも愛を信じて生きる姿を描く『ロザリー』がいよいよ劇場公開!

2025年4月28日

©2024 – TRESOR FILMS – GAUMONT – LAURENT DASSAULT

 

カフェを営む男性と結婚した多毛症の女性が、集客のために取ったある行動によって周りが変化していく『ロザリー』が5月2日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『ロザリー』は、19世紀フランスに実在したヒゲを生やした女性クレマンティーヌ・デレをモデルに、コンプレックスを抱えながらもありのままに生きようとする女性を描いた人間ドラマ。1870年代のフランス、ロザリーは生まれた時から多毛症に悩まされ、そのことを周囲に隠し続けてきた。田舎町でカフェを営むアベルと結婚し店を手伝うことになった彼女は、自分がヒゲを伸ばした姿を見せることで客が集まるかもしれないと思いつく。アベルはそんな彼女の行動に嫌悪感を示すが、いつしかその純粋で真摯な姿勢にひかれていく。

 

本作では、『私がやりました』『悪なき殺人』のナディア・テレスキウィッツがロザリー役で主演を務め、『ピアニスト』のブノワ・マジメルが夫アベルを演じた。そのほか共演は『パーソナル・ショッパー』など俳優としても活動する歌手バンジャマン・ビオレ、『ぼくを探しに』のギョーム・グイ。長編監督デビュー作『ザ・ダンサー』で注目を集めたステファニー・ディ・ジューストが監督・脚本を手がけた。

 

©2024 – TRESOR FILMS – GAUMONT – LAURENT DASSAULT

 

映画『ロザリー』は、5月2日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のテアトル梅田、京都・烏丸御池のアップリンク京都、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。

多毛症は女性の体毛が異常に多い状態であることを指し、様々な原因によってもたらされる症状である、とのこと。患った方は、どれだけ大変な思いをしたであろうか、想像を絶しないを思わざるを得ない。本作の主人公のモデルになった方も同じだったのではないだろうか。この主人公においても同じだろうが、その苦しみを乗り越えて前向きに生きようとしている姿が印象深い。幾つもの苦しみを経た先にある強さを伴ったポジティブなメンタルがあることを認識しておくべきではないだろうか。親の思惑がある中でどうにか結婚した後、家の中に閉じ込められそうになりながらも、夫が営むカフェの中に立ち、見世物小屋のような扱いになり得る可能性があったとしても、凛として振る舞う姿が素晴らしい。このまま末永く幸せな日々を過ごしていければ良かったはずだが、観る者を惹き付けていくためのストーリーテリングとしては、あらゆる困難が待ち構えているのは、なんとも仕方がない…されど、夫の感情が揺れ動いていることを指し示すような演技も素晴らしく、2人の関係性をじっくりと見つめていくことが出来るのも本作の妙である。ありのままで生きることの素晴らしさを伝えてくれる一作ではないだろうか。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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