魔法と幻想の国オズにある“シズ大学”で出会った魔女2人の数奇な運命を描いたミュージカル『ウィキッド ふたりの魔女』がいよいよ劇場公開!

©Universal Studios. All Rights Reserved.
見た目も性格も魔法の才能も異なるふたりが、固い友情を築いていく『ウィキッド ふたりの魔女』が3月7日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『ウィキッド ふたりの魔女』は、「オズの魔法使い」に登場する”西の悪い魔女”となるエルファバと、”善い魔女”となるグリンダの、2人の始まりの物語を描いたファンタジーミュージカル。魔法と幻想の国であるオズにあるシズ大学の学生として出会ったエルファバとグリンダ。緑色の肌をもち周囲から誤解されてしまうエルファバと、野心的で美しく人気者のグリンダは、寄宿舎で偶然ルームメイトになる。見た目も性格もまったく異なる2人は、最初こそ激しく衝突するが、次第に友情を深め、かけがえのない存在になっていく。しかしこの出会いが、やがてオズの国の運命を大きく変えることになる。
本作は、名作児童文学「オズの魔法使い」に登場する魔女たちの知られざる物語を描き、2003年の初演から20年以上にわたり愛され続ける大ヒットブロードウェイミュージカル「ウィキッド」を映画化した2部作の前編。エルファバ役はエミー賞、グラミー賞、トニー賞でそれぞれ受賞歴を持つ実力派のシンシア・エリボ、グリンダ役はグラミー賞常連アーティストのアリアナ・グランデがそれぞれ演じた。そのほか、シズ大学の学長マダム・モリブル役に『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のミシェル・ヨー、伝説のオズの魔法使い役に『ジュラシック・パーク』シリーズのジェフ・ゴールドブラム。監督は『イン・ザ・ハイツ』『クレイジー・リッチ!』のジョン・M・チュウ。第97回アカデミー賞では作品賞のほか、シンシア・エリボの主演女優賞、アリアナ・グランデの助演女優賞など合計10部門にノミネートされ、美術賞と衣装デザイン賞の2部門で受賞した。
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映画『ウィキッド ふたりの魔女』は、3月7日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や大阪ステーションシティシネマやT・ジョイ梅田、心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋や難波のTOHOシネマズなんばやなんばパークスシネマ、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や七条のT・ジョイ京都、神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。

1939年製作の映画『オズの魔法使』がベースとなっている本作。冒頭シーンからスクリーンをよぉく観ていれば、あっ、と気づかされるのが今作だ。最初に「西の魔女が死んだ」という有名なフレーズで湧き上がっていくので、オチが明かされているように見えるが、本作は、あくまで、”西の悪い魔女”エルファバと、”善い魔女”グリンダがかつてどのようにして友情を育んでいくか、が描かれていく。エルファバは、母親が不義の関係により何故だか緑の肌で産まれ、父親から憎まれながら育った子であり、弱い立場でありながらも従順に素直な子どもとして育ったが、感情が高ぶってしまうと魔法のようなことを起こしてしまう。グリンダは、お金持ちの家に産まれたことで、いつも陽気でおしゃれでちやほやされて自然と取り巻きがついてしまう子。そんな全く性格の違う2人が同じ大学に入学し、しかもルームメイトになってしまう…そのような事態になれば、自然といがみ合い、些細な嫌がらせをし続けてしまう。そんな2人なんだけれども、友情を育んでしまうのだ。この複雑で繊細なプロセスをじっくりと読み取ってほしい。その後は、シスターフッド作品として本領発揮していく。何故そのような出来事で2人の関係性が変化してしまうのか、と憤りすら感じてしまう。だが、本作は前後半2部作構成の作品だ。どのようにして「西の魔女が死んだ」の件にまで導かれていくのか。後編を楽しみにしながら、じっくりと本作を堪能してほしい限りだ。

- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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