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当選したければ生き残れ!町長選挙めぐるスラッシャーホラー『ファウンダーズデイ/殺戮選挙』がいよいよ劇場公開!

2024年9月17日

©2023 Mainframe Pictures. All Rights Reserved.

 

町長選挙を控えた平和な町を舞台に、立候補者が争う中、謎の覆面男による殺人事件が起こる『ファウンダーズデイ/殺戮選挙』が9月20日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『ファウンダーズデイ/殺戮選挙』は、欲望が渦巻く町長選挙が目前に迫った町で巻き起こる連続殺人を描いたスラッシャーホラー。アメリカ、ニューイングランドのある平和な町では、現職のブレア・グラッドウェルと挑戦者のハロルド・フォークナーによる町長選が展開されており、2人は激しく争っていた。そんな町である日、夜道を歩いていた女性がマスクを被った謎の男に襲われる事件が起こる。それをきっかけに、町では不吉な連続殺人事件が相次ぐ。

 

本作では、映画監督の他に俳優や脚本家としての顔も持ち、ホラーやティーンムービー、ミュージカルまで幅広いジャンルの作品を手がけるエリック・ブルームクイストがメガホンをとった。キャストは、ドラマ「NCIS ネイビー犯罪捜査班」のナオミ・グレース、『母の残像』等に出演したデビン・ドルイド、Netflixドラマ『13の理由』や『ブルー・リベンジ』で活躍するエイミー・ハーグリーブスらが連ねている。

 

©2023 Mainframe Pictures. All Rights Reserved.

 

映画『ファウンダーズデイ/殺戮選挙』は、9月20日(金)より全国の劇場で公開。関西では、9月20日(金)より大阪・梅田のテアトル梅田や茨木のイオンシネマ茨木や泉南のイオンシネマりんくう泉南、京都・烏丸御池のアップリンク京都で公開。また、10月5日(土)より神戸・新開地のCinema KOBEでも公開予定。

今年がエレクション・イヤーということもあり、アメリカでは政治性を込めた様々な映画が発表されるモード。そこに分断のテイストが込められていればアクチュアルな味わいになるのかと思いきや、一筋縄にもいかないのが本作。

 

舞台はアメリカ・ニューイングランドの地域に存在するらしいフェアウッドと呼ばれる町。2人の候補者(現職のブレア・グラッドウェルvs対抗のハロルド・フォークナー )が激しい町長選挙戦を繰り広げ、町は、保守派と改革派に「分断」されているようだが、結局は人気投票でしかない。殺伐とした空気に巻き込まれてしまうのは彼ら/彼女らの子供世代。どこまでも「イメージ」を気にするハロルドに嫌気が差した娘メリッサは、同性の恋人関係にあるアリソンと束の間の逢瀬を楽しんでいた夜に突然の惨事が…という導入部のプロットだけでも、テンションの高いスラッシャームービーを期待できる。まさに、人がどんどん血を吹き流しバッタバッタと殺されていく。ほとんどの犠牲者は政治の外側にいるしかない10代なのはお約束だが、「え?このタイミングでコイツもう殺されるの?」というズラしがあったりなかったりもする。

 

そんなクライシスに陥っても選挙戦は後戻りしないし出来るわけがない。明らかな非常事態だが、政局でのイメージを優先し、“アンダーコントロール”とでも言いたげな大人(為政者)達。伝えたい皮肉のニュアンスは理解できるが、結局、何を争点にして両陣営はこれ程までに醜く争っているのだろうか。寧ろ端的に「分断」を表現しているのが本作なのか?と、思索に耽ることを本作は許さない。殺戮シーンでは、ギャ~ンと轟く大きな音に代表されるように、作劇に対する演出のクセが強く、慌ただしい。後半では急にカットバックがスローモーションとなり、不穏過ぎる空気や陰がつきまとう。もはや登場人物の誰にも共感することが出来ない。何時如何なる場所で殺されるか予想もつかないエクストリームの行きつく先は…呆然とするしかないだろう。この混沌が一周まわって今そこにあるアメリカのムードだろうか。

fromhachi

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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