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❝映画は観終わった後の感覚だ!❞楽曲「サマータイム」にインスパイアされた映画『世界を変えなかった不確かな罪』大阪上映初日舞台挨拶開催!

2018年1月27日

逃れられない罪や孤独を抱えた男女4人の小さな旅を描く『世界を変えなかった不確かな罪』が1月27日(土)より大阪・十三の第七藝術劇場で1週間限定公開。公開初日には、上映後に木村知貴さんと奥田裕介監督を迎えて舞台挨拶が開催された。

 

映画『世界を変えなかった不確かな罪』は、奥田裕介監督が、ジョージ・ガーシュウィン作曲による名曲「サマータイム(Summertime)」にインスパイアされて作り上げた作品。工場を見下ろすある町で、忘れられない罪からこの町に逃げてきたピノと、過去の罪と町から逃げ出せないパピコが出会った。2人の人生が交錯する時、10年前に止まっていた物語が「サマータイム」の切ないメロディとともに動きはじめ、ピノ、パピコの2人に孤独な少女・菜摘、謎の男・真島が加わり、それぞれに思いを抱えた4人の小さな旅が始まる…

 

上映後、木村知貴さんと奥田裕介監督が登壇。挨拶と共に、奥田監督は「様々な思い出がある大阪で上映出来ることを嬉しく思っています」と喜びを表す。

 

『世界を変えなかった不確かな罪』という長いタイトルについて、木村さんは「脚本を読んだ時は長いなと思ったが、観終わった時、このタイトルが必要だったんだな」と改めて感じた。一番心配しているのは奥田監督ではないかと気遣ったが、上映時に後方で観ていた奥田監督は「東京でも初日と最終日に観たが、久しぶりに映画館という素晴らしい環境で見せて頂いた」と感激している。

 

本作の脚本を書き始めたきっかけについて、奥田監督は「神奈川県出身の僕は、実際に神奈川で起こった虐待事件での出来事を覚えていた。僕の家と事件に関与した母親の家が近かった。もし、その母親とすれ違ったら僕はどう思うだろう、と考え脚本を書いた」と明かした。

 

今作を制作するにあたり、奥田監督は「今まで撮ってきた映画は、説明し過ぎと言われたことがあった。今回は、なるべく答えを出さないように、自分で分からないことも含め取材し、多くの話を聞いた」と告白。その上で「救いとは何だろうと考えたが、それを観て頂いた方と共有できるように」と心掛けた。東京での上映時には、4回も観たお客さんからおもしろい感想を受け取り「ラストシーンでのメッセージの捉え方は様々。明確な答えは提示しないからこそ興味深い。様々な視点で観て頂けたら」と提案する。

 

最後に、木村さんから「誰かの言葉で『映画は観終わった後の感覚だ』と見聞きした。本作は賑やかで楽しい映画ではないが、観終わった後に何かが残ってくれたらいいな」と想いを込め、奥田監督と木村さんによる感謝の言葉と共に舞台挨拶は締め括られた。

 

映画『世界を変えなかった不確かな罪』は、大阪・十三の第七藝術劇場で1月27日(土)から2月2日(金)までの1週間限定公開。連日20時30分からの上映。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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